2019年3月1日金曜日

女性の健康週間

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

年が明けたと思っていたら、もう早いもので3月ですね。
3月に入り、さっそく来年度の健診のご予約をいただいております。先の予定はなかなか立てづらいですが、早めの予約をお願いします。

3月1日から3月8日まで女性の健康週間です。

女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすことを総合的に支援するため創設され、国及び地方公共団体、関係団体等社会全体が一体となって、各種の啓発事業及び行事等を展開しています。

健康寿命と平均寿命の差である「日常生活に制限のある期間」は、女性の方が長いこと、また妊娠中の喫煙は、妊婦自身の能動喫煙による健康被害と共に、胎児に対する「受動喫煙」による健康被害が明らかにされていること、さらに子宮頸がんや乳がんの予防や早期発見が重要であることなど、女性には特有の健康問題が存在し、その対策が必要とされています。


早期発見が大事


子宮頸がんや乳がんは早く見つければ治りやすいがんといわれています。
子宮頸がん検診は20歳を過ぎたら、乳がん検診は40歳を過ぎたら、2年に1回は受けることをすすめています。
ただし、乳がんは30歳後半から罹患率が増えるので、家族に乳がんになったことがある人がいるなど、心配な場合は個別受診として30歳代後半から受けてもよいでしょう。
自治体でも節目にあたる年齢の人を対象に、子宮頸がん検診や乳がん検診の無料クーポンを配布して、検診受診率のアップを目指しています。

妊娠中の喫煙


喫煙している妊婦は、喫煙していない妊婦に比べて、早期、自然流産、前置胎盤や胎盤早期剥離の危険が高まります。その増加数は2~3倍といわれています。
また低出生体重時の確率が高まります。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素が母体に吸収されることによって、子宮内の血流が減少したり、血液中の酸素が少なくなったりします。このことが胎盤と胎盤つながる胎児の低酸素状態を招き、出産トラブルへとつながるのです。
厚生労働省は、2010年に行った「乳幼児身体発育調査」において、乳幼児がいる母親12,426人を対象に妊娠中の喫煙について調査しました。
その結果、「吸う」と答えた人は、384人で全体の5.0%。
10年ごとの頻度で実施される同調査ですが、前回にあたる2000年の調査で「吸う」と答えた人の割合は10%。10年で約半減したわけですが、これは日本全体の喫煙率の低下と比例するものです。よい傾向にあるといえますが、それでも妊婦の5%が喫煙するという現実は、重く受け止めなければならないと思います。

健康寿命を延ばす


介護などを必要とせず、自立して暮らしている期間を「健康寿命」といいます。
この「健康寿命をのばす」ことは、国を挙げて取り組む課題とされています。女性は男性より平均寿命(生存期間)が長いと同時に日常生活に支障のある期間も長いだけに、一層重要な課題といえます。とくに、ホルモンの関係で閉経後の女性が陥りやすい骨粗しょう症(加齢とともに骨量が減って、骨がすかすかになる病気)は、骨折のリスクを高め、寝たきりの原因になります。
予防には、カルシウムをとり、運動を習慣にするなど、若いときからの骨の健康づくりが肝心です。
また、女性はホルモンの関係上、閉経ころまで高血圧や脂質異常症になりにくいのですが、油断をしていると更年期以降、急激に高血圧や動脈硬化などがすすみ、脳卒中や心臓病などを引き起こしかねません。若いころからの健康づくりで、がん、生活習慣病、骨粗しょう症などを防いで、健康長寿を目指したいものです。


女性の健康についての情報提供サイトhttp://w-health.jp/
リンクご活用下さい。

この健康週間で女性の健康について考え、日常を振り返る機会を作ってみましょう。

今日も一生健命  竹田