2020年2月28日金曜日

睡眠不足があたえる影響

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

コロナウイルスによる影響がいろいろなところに出始めていますね。まだわからない部分も多く不安になりますが、感染拡大の予防には手洗い・うがいが基本です。免疫力を高めて予防に努めましょう。

今日は睡眠不足が肥満やメタボにあたえる影響についてお話します。


睡眠と肥満の関係


私たちの体には生命活動を支えるシステムが備わっており、相互に作用し合って健康状態を保っています。睡眠不足が続くと自律神経系、内分泌(ホルモン)系の調節機能が崩れて、消費エネルギーの低下や食事摂取量の増加を招き肥満の原因になると考えられています。
また睡眠不足になると昼間に眠気がおこり集中力が落ちて、日中の活動意欲が低下します。その結果運動不足となり肥満が助長されていきます。


睡眠と糖尿病の関係


睡眠不足が血糖を下げるホルモンであるインシュリンの働きを悪くするために糖尿病を起こしやすくするともいわれています。最近の調査では糖尿病の人の40%に不眠があり、不眠症状がある人は将来糖尿病や高血圧になる確率が症状のない人より2~3倍高いという報告があります。



睡眠改善のポイント


夜にスナック菓子やジャンクフードを食べない

不健康な食事スタイルは睡眠不足につながりやすいと同時に、睡眠不足が続くと夜間にジャンクフードを食べたくなり、不健康な食事が助長され、体重増加につながります。睡眠不足とジャンクフードへの欲求は、肥満や2型糖尿病などの代謝異常のリスクを高めます。

一日の終わりにリラックスできる時間をつくる

一日の終わりに、歯磨き、温かいシャワー、リラックスできる音楽、読書など、クールダウンのための時間を作ります。これにより、脳は今がリラックスの時間であるというシグナルを認識して、メラトニンの分泌が刺激され眠りにつくのを助けます。
スマートフォンやタブレット端末などの電子機器を寝室に持ち込まないことも大切です。これらの液晶の光が脳を刺激し、メラトニンの分泌が抑制され、眠りが浅いなどの睡眠障害が起きやすくなります。


ウォーキングなどの適度な運動を


活発な運動によって、気持ちをコントロールする神経伝達物質のひとつ「ドーパミン」が分泌され、気分が落ち込んでいたり、イライラに悩まされているときに、症状を改善する効果を得られます。
日光のもとで早歩きするだけでも大きな違いがあります。運動をすることで、爽快感や活動的な気分も得られ、運動をはじめることは生活スタイルを改善するための第一歩になります。
ただし、運動によりアドレナリンやエンドルフィンなどの、体を覚醒させるホルモンの分泌も刺激されるためウォーキングなどの運動は、なるべく日中の早い時間に行うことが勧められます。

体内時計の乱れを直す



日中に太陽光を浴びるとセロトニンという物質が作られます。セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となります。
メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった概日時計を調整する作用があり、不足することで変調をきたしやすくなります。うつ病や統合失調症などの疾患とも関連すると考えられています。

体内時計を調整するために、午前中に起床して太陽の光を浴びる、規則正しい生活習慣が効果的です。
一度、睡眠について考える機会をもってみてはいかがでしょうか。

今日も一生健命  竹田



2020年2月26日水曜日

免疫力を高めましょう。

こんにちは、山内です。

先週はブログをお休みしておりました。
申し訳ありません。

今はコロナウイルスの流行が気がかりですが、手洗い・咳エチケットを心がけましょう。



今回は、免疫についてです。

体には、「ウイルスや細菌(=敵)を侵入させない」、「侵入した敵と戦う」という2段階の免疫の仕組みが生まれつき備わっています。

日々の生活で、体内にはウイルスや細菌、花粉などの“ 異物” が絶えず侵入しようとします。
しかし、これらの異物を“ 侵入” させないように私たちの体を守っているのが「粘膜免疫」です。
粘膜免疫が働く場所は、目、鼻、口、腸管などの粘膜です。
ここで異物が粘膜を介して体内に入るのを防ぎ、体外に出してしまうことで感染を防ぎます。

病原体が「粘膜免疫」を突破して体内に侵入し、増殖してしまった状態が「感染」です。
体に侵入したウイルスや細菌に対しては、「全身免疫」が働きます。
全身免疫のシステムでは、免疫細胞が病原体を捕えて、排除するよう働きます。

免疫を高めるために、
〇睡眠をしっかりとりましょう。
睡眠の乱れによって睡眠に関わるホルモン(メラトニン)が十分に分泌されないと、体に活性酸素が過剰に増加します。
活性酸素が、がん細胞の増殖など悪い影響を引き起こすと考えられています。
ストレスも免疫力を低下させます。
ネガティブな気分や過度なストレスによってうつ状態になると、病原体と戦う抗体の分泌が低くなるのです。
十分に休息をとり、ストレスをためすぎないようにしましょう。

〇栄養バランスのよい食事をとりましょう。
免疫細胞や筋肉の材料となるのがタンパク質です。
活性酸素を無毒化する抗酸化物質や免疫機能を司る腸内環境を整えるために欠かせない食物繊維を含む野菜もしっかりとりましょう。
野菜が不足気味になっている方もいると思いますが、1日350g以上とるようにしましょう。

〇適度な運動をしましょう。
運動不足や身体の冷えは免疫力を低下させてしまいます。
ウォーキングなどの適度な運動を続けて、身体が冷えないような工夫をしましょう。

免疫力チェック
1.お腹や手足が冷えている、低体温である
2.野菜や果物はあまり食べない
3.日常的に激しい運動をする(アスリート)
4.妊娠している
5.慢性的な睡眠不足
6.座り仕事が多く、運動不足
7.ダイエット中で、食事を減らしている
8.栄養過多、バランスが悪い食事
9.喫煙している
10.大きなストレスや悲しみをずっと抱えている
11.生活リズムが乱れている
12.毎年、風邪をひきやすい
13.便秘や下痢をすることが多い
14.口内炎や口唇ヘルペスがよく出る
15.笑う機会が少ない
16.口や目が乾く

複数該当する人は何らかの免疫アップ対策を始めることが必要です!

体調管理に気をつけましょう。

それでは、またよい1日を。山内

2020年2月14日金曜日

全国生活習慣病予防月間

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

新型肺炎のニュースが毎日流れており、日本で死亡された方がでました。感染地域も少しずつ広がってきており、怖いなと感じます。
前回もお伝えしましたが、自分の免疫を高め、うがい・手洗い、マスクなどの予防はきちんと行っていきましょう。

とりあえず、今日はバレンタインデーです。美味しいチョコでも食べて、幸福感を味わいたいです。


生活習慣病予防に対する国民の意識向上と、これによる健康寿命の伸長を目指すべく、毎年2月を「全国生活習慣病予防月間」になっています。
生活習慣病になる原因として、「喫煙」「食生活」「身体活動など」は6つの健康的な生活習慣(一無・二少・三多)ができているかがポイントとなっています。
『一無、二少、三多(いちむにしょうさんた)』
「一無」とは無煙=煙が無い、つまり煙草を吸わないということです。
「二少」は「少食」と「少酒」。食べすぎを避け、お酒も控えめにしましょう、という意味です。
「三多」は、「多動」「多休」「多接」。たくさん動いて十分な運動量を得て、たっぷりと休養を取り、人やものと触れ合う機会を多く持つということを意味しています。

これらの何も実践していない人のメタボリックシンドロームの発症率は21%にもなりますが、6つの健康習慣すべてを実践している人は7%に下がっています。1つ実践しただけでも18%に下がり、 6つの健康的な生活習慣を1つ増やすごとに発症率が2〜3ポイントずつ下がっていることもグラフから分かります。
 他にも、高血圧、動脈硬化、糖尿病など、その他の生活習慣病についても、 6つの健康的な生活習慣を実践することで発症率を下げられることがわかっています。

今回、2020年のスローガンは『多動』です。

ピザ1ピースを食べると、それと同じカロリーを燃焼するのに30分のウォーキングが必要になる。チョコレートバー1本では、46分間のウォーキングが必要――。
食べた分のカロリーを燃焼するのに必要なウォーキングの時間を食品にラベル表示すると、より健康的な食品を選びやすくなるという研究が発表された。



「身体活動等価カロリー(PACE)」と名付けられたこの食品ラベルは、食品や飲料のカロリーを燃焼するために、ウォーキングなどの身体活動が何分必要となるかを示したものだ。
たとえば、チョコレートバー1本のカロリーは229kalで、このカロリーを燃焼するために46分間のウォーキングが必要になる。缶入り清涼飲料1本のカロリーは138kalで、26分間のウォーキングと等価だ。ポテトチップス1袋のカロリーは554kalで、100分間のウォーキングと等価――といった表示になる。
14件の研究を解析した結果、このラベル表示により、1日の平均エネルギー摂取量を約200kcal減らせる可能性があるという結果になった。

「運動不足」、「睡眠不足」、「人やものとの関わり不足による孤独感」が引き起こす疾患もあります。
運動不足対策として運動量を増やす際も、食事量の減らし方と同じように無理のない目標から始めましょう。たとえば、厚生労働省が2013年に発表した健康づくりのガイドラインでは「今より10分多く体を動かそう」という意味の「+10(プラステン)」をメインメッセージとしています。普段歩いている道のりも目的地まで少し遠回りするなど、小さな工夫をプラスすることで適度な運動になります。
外出する機会の少ない方は、犬を飼うのも良いでしょう。愛犬と一緒に散歩をすることも良い運動になりますし、運動不足を解消するきっかけとなります。 

では、皆さん良い週末を。
次回まで、See you agin!!

2020年2月12日水曜日

令和2年度の健診内容・料金変更のご案内

皆様こんにちは。
保健師 篠崎です。

節分も終わり、節目を迎えた今年度も残すところ1ヶ月と少しとなりました。一年はあっという間ですが、振り返れば色々と経験や体験を積み重ねたことと思います。新しい年度が明るく豊かな一年となるように、健康の振り返りもしてみましょう。

令和2年度における健診内容・一部料金変更のご案内

来年度から健診内容と料金に一部変更がありますのでお知らせ致します。




1.ZTT・TTT
臨床検査部門から試薬の終了に伴なう検査終了項目があります。肝機能検査に含まれておりますが、令和元年度で終了となります。

2.心臓ドックの負荷心電図(マスターダブル)
マスター負荷心電図は、検査室に備えてある階段(2段)を用いて、規定のリズム(年齢・性別・体重で決定)に合わせて3分間階段昇降をして頂きます。負荷後すぐに12誘導心電図を記録し、安静時心電図と比較します。

負荷を行う際に、心臓に対する負担を生じます。安静時心電図では負荷時に伴なうリスクを予測する事は難しく、医師の判断によりスクリーニング項目としては除外されることとなりました。
そのため心臓ドックの内容が変更となります。

新しい心臓ドックの内容です。料金は12,000円(+税)となります。
*心臓エコー
*ABI(動脈硬化検査)
*BNP(BNPとは、心臓を守るため心臓(特に心室)から分泌され るホルモンです。心臓の機能が低下して心臓への負担が 大きいほど多く分泌され数値が高くなります。)

以上のような変更となります。

3.胃カメラ検査追加料金の変更

協会けんぽ 2000円(+税)
人間ドック 1000円(+税)

胃透視から胃カメラ検査への変更に伴う追加料金の変更を行います。医師の不足や検査機器に係わる管理費の高騰などによる改定を行うこととなりました。受診して頂く皆様により安全で身体的負担の少ない検査の提供を心がけています。

現在決定している変更内容は以となります。今後も皆様の健康に寄り添う検査と結果の提供を心がけてまいります。ご理解とご協力をお願い致します。


2月はバラの剪定時期です。庭のバラの葉を全て取り除き、枝を整理します。

春にはたくさんの花を一斉に咲かせてくれます。春が楽しみです。

では次回までお健やかに。篠崎





2020年2月7日金曜日

正しいフットケアを

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

はやくも二月に入り、年が明けて一月はあっという間の感覚でした。一日一日、意識的に過ごしたいと思っています。

2月10日は「フットケアの日」です。

糖尿病や末梢動脈疾患(PAD)・閉塞性動脈硬化症(ASO)による足病変の予防・早期発見・早期治療の啓発を目的としています。

日本では、糖尿病患者の急増あるいは高齢化の進展で、糖尿病や末梢動脈疾患(PAD)、閉塞性動脈硬化症(ASO)による足病変が増加しています。
推計では、60歳以上の約700万人が足病変を発症するとみられ、重症化し足切断にいたる人は、年間1万人にのぼると推定されています。

しかし、糖尿病の合併症が原因で起こる足病変をはじめ、PADあるいはASOによる足病変は、症状が現れた初期には気づかれにくく、また異変に気づいたとしてもどこの病院へ行ったらよいのか分からず、早期診断・早期治療が遅れ結局、足の切断をしなければならない人が後を絶たないのが現状です。



従来、糖尿病性の足病変の患者さんの殆どは欧米を中心に見られていました。しかし、近年は日本でも糖尿病などに起因する足病変に悩む患者さんが多くなり、フットケアの重要性も増してきています。




フットケアはなぜ大切なの?



糖尿病で血糖値が高い状態が長く続くと、糖尿病の3大合併症のひとつである神経障害や、動脈硬化などが起こります。動脈硬化は血流障害をおこし、結果、足にさまざまな異常が出やすくなります。
また、高血糖の状態はからだの抵抗力を落とすため、細菌感染がおこりやすくなります。
さらに、糖尿病の合併症である糖尿病網膜症などにより視力が低下してくると、傷などの足の変化に気づきにくく、放置したまま足潰瘍(かいよう)や壊疽(えそ)などの重大な病変(糖尿病足病変)に進行してしまうことがあります。

大切な足を守るためには、血糖値を良好にコントロールするとともに、ご自身の日々のお手入れ(フットケア)がカギになります。ご自身の足の状態を知り、その状態に合わせた方法で手入れをしていくことが大切です。

普段から足に傷を作らないよう細心の注意をはらい、毎日よく足を観察して、ケアを行うことで糖尿病足病変を予防することができます。

フットケアの方法


  • 毎日足を観察


  • ・潰瘍や壊疽の予防のためには「早期発見、早期治療」が大変重要です。毎日足の 隅々まで見て触って、よく観察しましょう。・見えないところは鏡を使ったり、ご家族等に協力してもらったりしましょう。
    ・長時間歩いた後や運動後は特に念入りに観察しましょう。

  • 足の清潔を保つ
    ・感染を防ぐためには清潔を保つことが重要です。
    ・石けんをよく泡立てて、柔らかいタオルやスポンジで優しく洗いましょう。
    ・指の間も忘れずに洗いましょう。
    ・洗った後は水気をよく拭きとりましょう。皮膚を傷つけないよう、こすらずに押さえるようにして拭き取りましょう。
    ・皮膚が乾燥している場合は保湿クリームを塗って保湿しましょう。ただし、指の間には保湿クリームはさけましょう。湿って水虫の原因になることがあります。


  • 爪は切り過ぎない・深爪に注意しましょう。


    ・爪の角は、深く切り落とさないようにしましょう。
    ・巻き爪になっている場合は長めにまっすぐに切りましょう。


  • 自分の足にあった靴を履く


  • ・つま先に1センチ程度の余裕があり、足の形に合った靴を選びましょう。・革や内貼りが柔らかく、靴の内部に硬い縫い目のない靴を選びましょう。
    ・クッション性がよく、靴底が安定している靴を選びましょう。
    ・運動や散歩をする時は足首が固定されるよう、紐やマジックテープが付いた運動靴を履きましょう。
    ・神経障害がある方は靴の中に異物がないか、よく確認してから履きましょう。
  • やけどに注意


  • ・湯たんぽや電気あんかなどの低温やけどに注意しましょう。・やむをえず使用する際は、寝る前にはスイッチを切る、設定温度を最低にする、厚手のバスタオルで包むなど、やけどの予防対策が大切です。
    ・バスや電車の温風吹き出し口にも注意しましょう。
    ・夏の炎天下では、素足で砂浜やプールサイドを歩くとやけどをする場合がありますので要注意です。
フットケアの日をきっかけにあらためて自分の足を見直しましょう。

今日も一生健命 竹田


2020年2月5日水曜日

血栓予防

こんにちは、山内です。

最近は、やはり新型コロナウイルスのニュースが気になります。

新型コロナウイルスだけでなく、冬は感染症が流行しますので、日頃から手洗い、うがい、咳エチケットに心がけましょう。

今回は、血栓症についてです。

心疾患の約9割を占める心筋梗塞と、脳血管疾患で増加傾向にあるとされる脳梗塞は、血管内で血液の塊が生じることで血流が止まってしまう「血栓症」が引き起こします。

血栓症が引き起こす病気には、「心筋梗塞」があります。

動脈硬化が起こす心臓疾患のうち、血栓が血管を塞いで血流を完全に止めてしまうものがです。

動脈硬化で狭くなった血管の内部は血栓ができやすく、それが詰まったり、血栓部分がはがれてその先が塞がってしまうことで発症します。

こうして血流が途絶えてしまうと、心筋に必要な栄養素や酸素が行き渡らなくなるため、心筋細胞が部分的に壊死を起こしてしまい、詰まった場所と程度によっては、心停止して死亡することもあります。

その他、脳の血管を血栓で塞いでしまう脳梗塞です。

高脂血症があると起こりやすいのが「脳梗塞」ですが、脳血管にできた血栓が血管を塞ぐ「脳血栓」と、頚動脈や心臓、大動脈などにできた血栓がはがれて脳血管で詰まり塞いでしまう「脳塞栓」の2種類に分かれます。

脳梗塞で死亡する例も少なくなったようですが、症状の度合いや発生した箇所によっては、運動機能や知的能力などで後遺症をもたらす危険性があります。

この血栓症を誘発するのが、食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足、そしてストレスといった生活習慣の乱れから、血液の汚れや血流の滞りに活性酸素の弊害が加わって引き起こされます。
特にコレステロールや中性脂肪値が気になる中高年層が増加傾向にある中、場合によっては突然死を招きかねない恐ろしい病気です。
そのため、充分な注意が必要です。



血液中の中性脂肪が多くなると、通常、それに反比例するかのように通称「善玉」のHDLコレステロールの減少します。さらにLDLコレステロールを小型化させ、酸化されやすい状態にしますので、より動脈硬化に拍車をかけることになります。

中性脂肪値の高い人は、コレステロール値も高い場合が多く、動脈硬化の危険性も高まります。

中性脂肪値が高くなる要因としては、第一に挙げられるのがお菓子、果物、ジュース類や、脂肪分の多い食物の取り過ぎ、アルコールの飲み過ぎ、そして食事自体の量が多いこと、運動不足などが挙げられます。
このため、必要以上に中性脂肪が脂肪細胞に取り込まれて肥満を招くほか、肝臓に溜まれば脂肪肝を引き起こすので、何事も適量を心がけることが大事です。

血栓予防のポイント
(1)運動をする
ウォーキングなどの運動を定期的にしましょう。
またエレベーターの代わりに階段を使う、駐車場の奥の方に車をとめて歩く、昼休みに早足で散歩するといったことも効果的です。

(2)コレステロールを管理する
 コレステロールには悪玉のHDLコレステロールと、善玉のLDLコレステロールがあります。コレステロール値によっては、薬物療法が必要になります。ご自分のコレステロール値が気になるときは、医師に相談しましょう。
 運動を習慣化し、赤身肉などの動物性の食品を控え、低脂肪の乳製品や植物油を選び、食生活を改善すれば、コレステロール値を改善できます。

(3)健康的な食事
 健康的な食事が、体重や血圧値、血糖値、コレステロール値を改善します。低カロリーであれば体に良いと思い込んでいる人が多くいますが、必要な栄養素はしっかりととることが大切です。
 そのために、1日3食をしっかりと食べ、お皿の半分に野菜や果物、大豆など豆類をのせることが勧められます。野菜を1日に4皿以上、魚を週に2回以上食べるのが目標です。

(4)血圧を管理する
 高血圧は自覚症状が乏しいので、自分が高血圧だと気づいていない人も多くいます。
家庭用血圧計を準備して、朝と夜寝る前に血圧を測ってみましょう。
 健康な体重を維持すること、塩分の摂取量を減らすこと、血圧の治療をしている方は医師に処方してもらった薬をきちんと飲むことが大切です。

(5)標準体重を維持する
 脂肪が一定以上に多くなり、心臓の負担が増えている状態が肥満です。
肥満に脂質異常や、高血圧、高血糖などが重なると、心臓の負担はさらに増えます。

 1日の食事で必要なカロリーを確かめて、それを超えて食べ過ぎないようにし、有酸素運動を心がけていくと、体重を減らすことができます。

(6)血糖値を下げる
 糖尿病のある方は、心臓病や脳卒中の危険性が4倍以上に高まります。
血糖値をコントロールすれば、これらの合併症を防ぐことができます。
糖尿病は食事や運動の影響を受けやすい病気です。生活習慣を少しずつでも改善していき、医師から処方された薬をしっかり飲むことで、糖尿病を改善できます。

(7)たばこを吸わない
 たばこを吸う人は禁煙することが、心臓病や脳卒中だけでなく、がんや、慢性肺疾患、呼吸器疾患などの予防につながります。
禁煙のもたらすメリットは明らかですので、禁煙がお勧めです。

できるところから健康づくりに取り組んでみましょう。

それでは、また良い1日を。山内