2017年4月28日金曜日

明日からゴールデンウィーク

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

明日からゴールデンウィークがはじまります。長い方だと9連休になるかたもいると思いますが、ゆっくりと楽しい連休が過ごしたいですね。
連休中はお天気もいいようなので、日焼けや熱中症などには気をつけてお過ごし下さい。


ちなみに、今日4月28日は、

職場での安全と健康のための世界デー

World Day for Safety and Health at Workです。
もともと世界労働組合運動で事故や病気で亡くなった人々のために祈る日とされていた4月28日を、国際的な記念日とすることが国際労働機関(ILO)によって決められたそうです。
世界では、仕事による事故や病気で毎年220万人もの人が亡くなっています。
ちなみに、日本では、平成27年は、 死亡災害 、 死傷災害 、 重大災害 の発生件数が、いずれも 前年を下回 りました。 死亡災害の発生件数は、統計を取り始めて以来、初めて1,000人を下回りました。これは、産業界をはじめ各実施主体の労働災害防止に向けた継続的な取組が実を結んだものと考えますが、依然として972人もの尊い命が失われておりますので、死亡災害の撲滅に向け、対策に取り組んでいきます。

平成28年における業種別死亡災害発生状況(速報)
(平成2937日現在)
 
平成28年(1月~12月)
平成27年(1月~12月)
前年比較
 
死亡者数
構成比
死亡者数
構成比
増減数
増減率
 
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
全 産 業
894
100
932
100
-38
-4.1
製 造 業
170
19
156
16.7
14
9
鉱    
6
0.7
10
1.1
-4
-40
建 設 業
286
32
317
34
-31
-9.8
交通運輸業
15
1.7
22
2.4
-7
-31.8
陸上貨物運送事業
92
10.3
119
12.8
-27
-22.7
港湾運送業
10
1.1
8
0.9
2
25
林    
41
4.6
37
4
4
10.8
農業、畜産・水産業
35
3.9
33
3.5
2
6.1
第三次産業
239
26.7
230
24.7
9
3.9







平成28年における業種別死傷災害発生状況(速報)
(平成2937日現在)
 
平成28年(1月~12月)
平成27年(1月~12月)
前年比較
 
死傷者数
構成比
死傷者数
構成比
増減数
増減率
 
(人)
(%)
(人)
(%)
(人)
(%)
全 産 業
115,610
100
114,292
100
1,318
1.2
製 造 業
26,035
22.5
26,034
22.8
1
0
鉱    
182
0.2
206
0.2
-24
-11.7
建 設 業
14,786
12.8
15,331
13.4
-545
-3.6
交通運輸業
3,278
2.8
3,200
2.8
78
2.4
陸上貨物運送事業
13,741
11.9
13,711
12
30
0.2
港湾運送業
284
0.2
284
0.2
0
0
林    
1,542
1.3
1,607
1.4
-65
-4
農業、畜産・水産業
2,720
2.4
2,718
2.4
2
0.1
第三次産業
53,042
45.9
51,201
44.8
1,841
3.6
(注)1 労働者死傷病報告より作成したもの。

労働災害は、労働者が、仕事中または通勤中にケガや病気、障害、死亡することを労働災害(労災)といいます。
大きく分けて、
•就業中の事故・通勤中の事故
•仕事が原因で発症した病気
•仕事が原因で起きた自殺

などがあります。
【具体的な例】
•仕事をしていたら機械に挟まれてケガをした(就業中の事故)
•会社に行く途中電車に乗っていたら脱線事故にあった(通勤中の事故)
•仕事が忙しすぎてうつ病になった(仕事が原因で発症した病気)
•仕事に起因する過労やうつによる自殺(仕事が原因でおこった自殺)

労働災害というと、就業中の事故というイメージがあります。
実際に昭和50年代までは労働災害として認められた案件のほとんどが、就業中や通勤中の事故でした。
しかし昭和の終わりごろから「過労死」が社会問題になり、平成10年以降は仕事が原因でうつ病など精神疾患を患うケースが増えてきたのです。
つまり、労働災害の内容も変化してきています。また、労働災害の中には「第三者行為災害」というものがあります。
これは「コンビニで働いていたらいきなり客の車が突っ込んできた」というケースなど、仕事とは関係ない全くの第三者が原因で起こる労働災害のことです。
現在は仕事とは直接関係なくても多くの人々と接する仕事も増えてきています。
ですから、これから労働災害の種類はますます増えていく可能性もあります。


労働災害が起こりやすくなる原因は、主に4つあると言われています。

労災の原因、4M!

Man(人)…・考え事・疲労や睡眠不足・人間関係 など
Machine(機械)…・設計の問題・危険防止不足・点検不足 など
Medea(環境)…・作業方法の誤り・作業環境が悪い など
Management(管理)…・健康管理不足・訓練不足 など

【労災の予防】

1.従業員の安全教育を徹底する
労働災害を防ぐためには安全教育は欠かせません。
特に扱い方を間違えれば大事故につながる薬品などを扱っていたり、大型機械を操作する必要がある職場は入念に行うべきでしょう。
衛生管理者が定期的に安全教育を行っている職場も多いです。

 道具の整理整頓を欠かさない
ものが散乱している職場は事故が起こりやすいです。特に工具や調理器具などを使う職場は、整理整頓が労働災害を防ぐ有効な手段になるでしょう。

2.職場環境を整える
一時期は職場環境を重要視する企業が多かったのですが、不景気が長引くにつれて利益第一で職場環境が悪化しても放置している企業も増えてきました。
しかし、職場環境が悪化すれば労働災害の危険性も高まります。
衛生管理者が従業員代表として経営者側に申し入れることにより、職場環境を改善すれば労働災害の危険性も減らすことができるでしょう。

3.衛生管理者が医師との橋渡し役を務める
全体的に数が減っている労働災害の中で唯一発生が増えている労働災害が、精神疾患です。代表的なものは、仕事が原因となって発症するうつ病です。悪化すると最悪な結果で終わることもあります。
精神疾患はなかなか気づかれにくい労働災害です。
最悪のことが起こって初めて自体が明るみになるケースも少なくありません。
そこで産業医を置く企業も増えています。
そこで、職場巡回の際に衛生管理者が気になる社員と産業医の橋渡し役を務めると適切な治療が早く受けやすくなります。うつ病などの精神疾患は早期治療が大切。職場巡回の際には社員の様子にも気を配りましょう。

職場で、安全に健康で仕事ができるようにするのが、1番大事になっていきますので、この連休などを利用して、日頃の疲れやストレスを発散していきましょう。
では、次回まで
See you again!!