皆さん、こんにちは。
保健師近藤です。3月がスタートしましたが、あっという間に終わりそうな気がします。
今年は花粉症もきついみたいなので、花粉症の方は辛い時期が続きます。しっかり食べて、休息して下さいね。
今日は、この時期寒かったり暖かかったりと、寒暖差を感じる日が多いと思います。そんな時に起きやすいのは、『寒暖差疲労』です。今日はそれについて話していこうと思います。
寒暖差疲労の原因とは …
気温の寒暖差が大きいことにより、自律神経の機能が乱れ、体が疲れることを「寒暖差疲労」といいます。
寒暖差疲労とは言葉の通り寒暖差によって疲労が蓄積されることを言います。
人間の身体は自律神経によって身体の機能が調整されています。自律神経が調整する機能の一つに体温があります。例えば、寒い時にぶるぶると震えるのは身体を温めようと筋肉を動かす反応ですし、暑い時に汗をかくのは体温を下げて体を冷やそうとする反応で、これらはすべて自律神経の管理の下で出てくる現象です。
ですが、寒暖差が激しい環境に常に身を置いていると、自律神経がこの環境に適応しようと反応するため、自律神経が疲弊し、結果として体の疲労にもつながるということなのです。この状態が続くと自律神経の乱れにつながり、結果として体調不良を起こしたり、風邪を引き起こしやすくなったり、夜寝つきにくくなったりといった身体や心の不調へとつながる傾向にあるのです。
自律神経が乱れることで不調に繋がるメカニズム
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、それぞれの臓器に働きかけます。いわばアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)の関係です。この2つは臓器にとって異なる作用であることから、その都度働きを切り替えないといけませんが、本来は徐々に切り替えていくものです。しかしそれが1日の中で急激に、それも何度もアクセルとブレーキをかけると、臓器に多大な負担をかけてしまうため、それぞれの臓器に関係した様々な不調が現れることになります。
< 寒暖差疲労の主な症状 >
寒暖差疲労の主な症状 寒暖差疲労の主な症状 寒暖差疲労の主な症状
主に次の5つの症状が、寒暖差疲労に該当します。
・ 肩こり、腰痛、頭痛
・ めまい、不眠
・ 食欲不振、便秘、下痢
・ イライラ、気分の変化
・ 冷え、むくみ
また、同じ環境に身を置いていてもみんながみんな寒暖差疲労になるというわけでもありません。寒暖差疲労にはなりにくい人となりやすい人に分類されます。寒暖差疲労になりやすい方は、手足が冷たく感じる人、熱中症になったことのある人、普段の生活が不規則な人、お酒を週に2回以上飲み、飲む量が多い人、常にストレスや心配事を抱えている人です。特に、手足が冷たく感じる人、熱中症になったことのある人は体質的に寒暖差疲労になりやすい方ですので、普段の生活から意識して寒暖差疲労をため込まないように対策を講じることが必要です。また、季節の変わり目に毎年体調を崩す人も寒暖差疲労がたまったことによって体調を崩しているということにもつながるため寒暖差に弱い傾向にあることが考えられます。
寒暖差疲労を溜めないためにできることは?
寒暖差疲労をためないためには日ごろからどのように対策していけばよいのでしょうか。
生活習慣を整える
まずは生活習慣を整えることからです。特に食事は寒暖差疲労をためないための予防として重要です。3食バランスのとれた食事を摂取するようにし、できれば温かいものを摂取するようにしましょう。また、豚肉や大豆といったビタミンB1は疲労回復へ効果的ですので積極的に摂取できるとよいでしょう。
軽い運動
次に軽い運動です。ストレッチや散歩などの軽い運動は血液の循環を良くするため寒暖差疲労を改善できる可能性もあります。通勤や通学で歩く習慣をつける、入浴後にストレッチをするなど生活の中に軽い運動を取り入れてみましょう。
体を温める
最後に体を温めるということです。最近は温活とも言われています。身体の温め方にはいろいろとありますが、最も効果的なのが入浴です。入浴は自律神経を整えることに加えて睡眠障害の改善にもつながることが考えられています。38~40度のぬるめのお湯に約10分浸かるとよいでしょう。また、3首と言い、手首、足首、首を温めることで温まった血液を全身に効率よく回すことができ、身体を温める効果が得られるといわれています。外出時にこれらの首をしっかり保温するようにしましょう。また、入浴を毎日することが難しいという場合でも手浴や足浴、温タオルを首に当てるなどの部分浴でこの3首を温められるとよいでしょう。
今週もお疲れ様でした。疲れがたまりやすい時期なので、しっかり休みをとってリフレッシュして下さいね。
では、次回までSee you again!!