こんにちは、山内です。
今日は天気も良く少しずつ春を感じるようになってきましたね。
今日は、中耳炎についてお話します。
耳は、外側から外耳、中耳、内耳に分けられます。
中耳で炎症が起きている状態を中耳炎といいます。
中耳には、気圧調整等のため、鼻からの空気が出入りできるようになっている通路(耳管)があり、耳管を通じて侵入したウイルスや細菌が炎症の原因となります。
中耳炎は子どもに比較的多くみられますが、その理由は、成長途中の乳児や子どもの耳管は未発達で十分な長さがなく、また角度も水平に近く、細菌等が侵入しやすいからと考えられています。
風邪等により細菌等が中耳に入ることで炎症が起きた状態のことを「急性中耳炎」といいます。
症状としては、発熱や耳の痛み、耳閉感等があります。
急性中耳炎の後、中耳に浸出液(炎症などが原因で周囲の組織からしみ出た液体)が溜まったままになることがあり、これを「滲出性中耳炎」といいます。
症状としては、難聴や耳の圧迫感、耳鳴り等があります。
急性中耳炎が3ヵ月以上続いて治らないときは、「慢性中耳炎」といわれます。
症状としては、難聴や耳漏等があります。
カゼをひいたり、鼻が多いときは、耳は大丈夫かな?と、早めにチェックに来ましょう。軽いうちなら早く治ります。
外耳炎は、耳介(外側に出ている耳)と鼓膜までの外耳道を合わせた外耳(いわゆる耳と耳の穴)に炎症が生じる疾患のことです。
耳かきなどで外耳道の皮膚を傷つけてしまい、そこから細菌や真菌(カビ)が感染して発症するケースがよくみられます。
症状としては、耳の痛みと痒み、灼熱感(耳がヒリヒリと熱く感じる)などが挙げられます。
症状が進行すると臭いを伴う黄色、または白色の耳だれが出るようになります。
外耳炎(外耳道炎)の引き金になるのは、「物理的な刺激」です。
特に仕事中や移動中などにイヤホンを使う機会の多い方は、イヤホンによる外耳道への刺激に注意しましょう。
長時間連続して使用するのは避ける、細菌による感染予防のため、耳に直接触れる部分は常に清潔に保つといった対策も心がけましょう。
耳掃除は基本的に必要ないものですが、掃除をする場合は綿棒ではなく竹の耳かきを使用し、回数は月1回程度にとどめましょう。
なお、外耳道にかゆみがあると、つい耳かきでかきたくなるものですが、これもあまり耳にはよくありません。強く耳かきをすることによって外耳道が傷つき、さらに炎症が起こりやすくなるからです。
風邪症状が続く、耳がかゆいなど症状が続く場合は、早めに医療機関の受診をお勧めします。
それでは、また良い1日を。山内