こんにちは、山内です。
少しずつ桜も咲き始めて春を感じさせる季節ですね。
お花見をしたいところですが、遠くから眺めたいと思います。
今日は、眼底検査についてお話します。
眼底検査は、目の奥に光を当てて、視神経や網膜、眼の血管等の状態を確認する検査です。
網膜剥離や眼底出血、白内障、緑内障等の眼の病気を調べることができます。
また、網膜は人の身体の中で唯一直接血管を観察できる部位であるため、動脈硬化、脳腫
瘍、高血圧、糖尿病等全身の病気も推察でき、生活習慣病の検査としても有効です。
眼底検査と他に一緒に検査することが多いものとして、眼圧検査があります。
眼圧検査とは眼内液(房水)の圧力を測定する検査で、おもに緑内障を調べる目的で行います。
眼底検査のKeith-Wagener(KW)分類についてです。
高血圧によって起こる眼底の変化をⅠ~Ⅳに分類したものです。
KW 0 正常
KW I群 目の細動脈が細く固くなります。
KW II群 I群に比べ細動脈が細く固くなります。
KW III群 著明な細動脈の緊張亢進があり、動脈の変化は広くはっきりします。
眼底の動脈が細くなり、網膜が腫れたり、出血などがあります。
KW IV群 細動脈は細くなり、動脈と視神経を通る乳頭の腫れが認められます。
眼底検査の「Scheie分類」についてです。
眼底検査で要精密検査の判定が出た場合は、眼科を受診して精密検査を受けてください。
視力の低下や視野の狭窄・ゆがみ、視覚の異常等の自覚症状がある場合は医療機関を受診す
ると思いますが、自覚症状がない場合も、要精密検査、要治療の判定が出たときは、眼科で
精密検査を受けましょう。
高血圧性変化、動脈硬化性変化等、高血圧や糖尿病の治療をしている人は、主治医に検査結
果をご相談して頂き、定期的に眼科で検査を受けるようにしましょう。
眼底検査をしている時に、毎回同じ所見が出ているけど特に受診していないとよくお聞きし
ます。
治療の必要が無いと言われた場合でも、同じ所見の場合は今後受診する必要がないのか、何
年かごとに眼科へ受診するのが望ましいのかを受診時に確認しておくことをお勧めします。
今年度の受診でまだ精密検査を受けられていない場合は、ぜひ精密検査を受けるようにしま
しょう。
それでは、またよい1日を。山内