2020年1月17日金曜日

長引く咳に…

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。
遅くなりましたが、2020年も宜しくお願いします!
今日は、阪神・淡路大震災が起こってから25年になるそうです。25年を早いと感じますが、家族がなくなられた方達にとっては、なかったのかもしれません。
いつ、どこで起きるかわからないので、常に災害時の備えを行っておく必要があります。

今日は、長引く咳、咳喘息について説明したいと思います。

咳喘息とは…
かぜは治ったはずなのに、咳はちっとも治まらない、といったような状態が数週間続いたら、それは咳喘息かも知れません。
 咳喘息は、慢性的に咳が続く気管支の病気です。一般的な喘息と同様、気道(呼吸をするときに空気の通る道)が狭くなり、いろいろな刺激に対して過敏になって、炎症や咳の発作が起こります。


どのような症状?
咳喘息にかかると、一カ月以上、空咳(からぜき)が続きます。ひどい場合は咳が一年以上続くこともあります。ただし、喘息に見られるゼイゼイ、ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)や呼吸困難はありません。また、発熱や痰(たん)などの症状はほとんど出ません。
夜中から明け方に激しい咳が出たり、寒暖の差や喫煙で咳が出やすくなるのが特徴です。のどにイガイガ感を伴うこともあり、長話をした際、のどが渇いたり枯れたりもします。咳の発作が激しい場合は、胸の痛みを感じたり、嘔吐、失神したりすることもあります。



治療法方法は?
咳が続いているのはかぜが長引いているせいだろうと、かぜ薬や抗生物質、咳止めを用いても、咳喘吸入ステロイド息の場合はほとんど効果がありません。
 咳喘息の治療には、気管支拡張薬(気管支を拡張させて空気の通り道を広げる薬)や吸入・経口のステロイド薬を使います。
気管支拡張薬を使って、咳がある程度治まれば、咳喘息と診断し、吸入ステロイド薬を使った治療を開始します。吸入ステロイド薬は、1/1000ミリグラム単位の少量でも気道に直接作用して、優れた抗炎症作用を発揮します。全身的な副作用の心配も少なく、長期にわたって用いることができます。抗アレルギー薬を使用することもあります。
最近では、吸入ステロイド薬と気管支拡張薬をひとつの薬として配合した喘息治療薬も出ており、こうした薬が処方されることもあります。


日常生活での予防と対策
◆かぜやインフルエンザに注意
かぜやインフルエンザかかると、気道の粘膜が炎症を起こします。その結果、わずかな刺激にも反応し、気道が収縮して咳喘息が起こりやすくなります。かぜの流行シーズンには、外出時はマスクを装着するようにしてください。できるだけ人ごみは避け、外から帰ったら、手洗いとうがいを徹底しましょう。

◆喫煙・副流煙(※)に気をつける
たばこの煙は気管支を刺激し、咳の回数を増やします。特にたばこの副流煙は、受動喫煙といって、咳喘息を悪化させる原因になります。患者さん本人の禁煙は当然として、家庭や職場など、周囲の人にも禁煙や分煙を徹底してもらいましょう。
※副流煙…たばこの先端の火のついた部分から立ち上る煙

◆飲酒を控える
アルコールは原則控えることが望ましいでしょう。お酒を飲むと、体の中にアセトアルデヒドという物質ができます。この物質は、気道を収縮させて咳を起こしやすくします。日本人は欧米人にくらべてアセトアルデヒドを分解しにくい人が多いため、飲酒の影響を受けやすいといわれています。飲みすぎには十分に注意してください。

◆アレルギーを起こさない環境をつくる
咳喘息の患者さんにとって、アレルギーを引き起こす原因となるハウスダスト、カビ、ペットの毛、花粉などのアレルゲン(※)の排除は不可欠です。週に数回、布団や枕などの寝具を干したり、室内をこまめに掃除しましょう。
※アレルゲン…アレルギー反応を引き起こす物質のこと

◆気温の変化に気をつける
急激な気温の変化は、咳喘息の発作を招きます。春や秋は常に気温の変化に注意を払い、外に出るときには服装による温度調節を心掛けましょう。エアコンを使う場合は、室外との温度差を大きくしすぎないよう注意してください。また室内の温度はいつも一定に保つようにしましょう。

◆ストレスをため込まない
ストレスも、気道を過敏にさせる要因となります。日ごろからストレスの原因となる過労を避け、睡眠や休養を十分にとることが大切です。水泳など適度な運動を行い、抵抗力をつけることも咳喘息の予防につながります。

◆食生活に注意する
バランスの良い食生活を心掛けましょう。食物アレルギーのある人は、アレルギーの原因となる食品を避けるようにしてください。食べ過ぎにも注意が必要です。 
 
では、皆さんも明日からまた気温が下がるみたいなので、体調には気をつけて下さい。
良い週末を!
次回までSee you again!!