2019年9月20日金曜日

身体活動・運動のポイント 講義をきいて

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

週末は雨予報のようです。気温もぐっと下がってきている感じがしますね。体調を崩しやすい時期ですので、体調管理お気をつけください。

先日、人間ドック学会の研修に参加してきました。

特定保健指導の経過や今後の課題についての講義や、事例検討をグループワークで行い、様々な職種や視点からみた保健指導のポイントを学ぶことができました。

その中で「実践したくなる!身体活動・運動の指導ポイント」と題して筑波大学 准教授 中田由夫先生の講義がありました。

身体活動と運動の違い

運動とは余暇時間に行う目的を持った活動のこと、身体活動とは運動・生活を含めた活動のことで、保健指導を行う際に運動面の指導ばかり行っていないか、身体活動をとらえた指導が大切。

身体活動の重要性や楽しみの提唱、職場・地域・企業などへの支援提供においては、運動しやすいまちづくり・環境整備が重要。ウォーキングしやすい環境によって住民の歩数がかわってきます。

厚生労働省のアクティブガイド -健康づくりのための身体活動指針-

今より10分多くからだを動かすと健康寿命をのばすことができるとして、18~64歳では1日60分(8000歩)が目安に65歳以上は1日40分以上が目標です。

日本におけるリスク要因別の関連死亡者数

リスク要因別の死亡者数では喫煙、高血圧に次いで運動不足のリスクによる死亡者数が多いことがわかります。


BMIと死亡率 生活習慣との関連

肥満関係なく、良い生活習慣(非喫煙、運動、健康的な食事、適度な飲酒)があれば死亡率は低下

太りにくい身体づくりのために必要なのは「体力づくり」

十分にエネルギーを消費できる運動
強度が楽だと疲れはたまらないが効果は小さい。強度がきついと消費カロリーは大きいが疲れがたまり脂肪が燃えにくい。
肥満対策にはカロリーが消費でき、疲れがたまりにくく脂肪も燃えやすい「ややきつめ」の運動が適している。
→一般的にはほどよく汗をかくウォーキング(個人の体力レベルによってややきつめの運動は変わってくる)

運動してもしなくても「座位行動」を減らすことが大切!

座位時間が長ければ身体活動が多くても死亡率があがる
座位時間・一回あたりの座位時間ともに長いと死亡率があがる
座位時間が長く、一回あたりの座位時間は短い(立ち上がる回数が多い)群の方が、死亡率は下がる

活動のお勧めとしては、日常多くの時間を過ごす職場で働いている間に動くために、トイレ休憩は少し遠いトイレまで行くとか、座位行動を減らすために休憩には必ず立ちあがるなど、ちょっとした意識づけで変化がみられるとのことでした。

運動の指導を行うとき、ちゃんとした運動をしなければならないという思い込みが指導者にも実施者にもあったが、今回の講義を聞いて、身体活動も含めた幅広い提案ができれば実施につながるのではないかと感じました。


今日も一生健命 竹田