2019年9月13日金曜日

災害時のプチサバイバル術

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

台風15号の影響で、千葉県を中心とする停電、断水と大変な状況が続いています。発生から4日がたとうとしていますが、以前停電・断水が続いている地域も多くあり、復旧作業に時間がかかっています。少しでも早く、状況が良くなるように望むばかりです。
今年は、地球温暖化の影響もあり、海水の温度が高く台風が発生しやすい状況だそうです。今後も台風には気をつけないといけないですね。

今日は、断水や停電などが起こり、ライフラインが復旧するまでには数日間かかることがあります。そこで、ライフラインが止まっても、自宅でできるだけ快適に過ごすためのさまざまな「プチサバイバル術」をテレビでやっていたので、紹介したいと思います。

災害時の非常用トイレ

断水になったとき、困ることの一つが「トイレ」です。風呂の残り水などで流すのは注意が必要です。災害の影響で、壁の中の排水管が壊れていたりすると、下の階に汚水が漏れ出すトラブルなどが発生する危険性があるためです。最近は、国も災害時の水洗トイレの使用を中止するよう注意喚起しています。
そこで、用意しておきたいのが「非常用トイレ」です。凝固剤と袋がセットになっているもののほか、「高吸水性ポリマー」や「高吸水性樹脂」も凝固剤として使えるそうです。

保冷剤が非常用トイレに変身!
〇小さめの保冷剤3~4個で、1回分の小便(約250ミリリットル)に対応できます。

1.バットなどの少し深さのある平らな容器に、保冷剤の中身を出して広げる。
2.塩を保冷剤の中身全体にふり、5分間おく。
3.キッチンペーパーなどでこし、水分と凝固剤に分ける。
4.凝固剤をバットに広げて1日乾燥させ、少しやわらかい状態で完成。
5.取り出した凝固剤は、保存瓶や保存袋に入れて冷蔵庫で保存する。
 (保存期間は約半年間。)

※常温で液体になるタイプの保冷剤は、非常用トイレには向いていません。

自宅の水洗トイレを非常用トイレにする方法
1.便座をあげ、便器にゴミ袋をかぶせる。
2.便座を下げ、便座にもゴミ袋をかぶせる。
 (黒いゴミ袋を使用すると、中身が見えないのでオススメ。)
3.凝固剤を入れて、用を足す。
4.便座につけたゴミ袋を外して、袋の口を結ぶ。
5.別の袋に入れて捨てる。(防臭性の高い袋に入れると、より臭いを防げます。)


新聞紙を使った非常用トイレ

1.ゴミ袋の中に、四つ折りにした新聞紙を1枚敷く。
2.細長く切った新聞紙を入れる。
3.用を足したら、再度、細く切った新聞紙を入れる。
4.袋の空気をできるだけ抜き、排せつ物に近い部分で結ぶ。
5.袋をひっくり返し、排せつ物の入った部分が二重になるようにして、もう一度結ぶ。

※袋を結ぶ前に、台所用の漂白剤を2~3滴入れれば殺菌作用があり、臭いも抑えることができます。

停電時の懐中電灯のワザ

停電対策の定番は懐中電灯です。しかし、照らしたところは明るくなりますが、周りまで十分に明るくすることはできません。
そこで、

懐中電灯+ティッシュペーパー・レジ袋

懐中電灯を上に向け、その上にティッシュペーパーをのせたり、レジ袋をかぶせるだけで、周りに明かりが広がります。
※長時間の使用は注意してください。

懐中電灯+ペットボトル+α

懐中電灯の上に、水を入れたペットボトルをのせると、広い範囲を照らせるようになります。そのペットボトルに「牛乳」を少し加えると、さらに明るくなります。牛乳の量は、水2リットルに対し、キャップ1杯10ミリリットル程度でOKです。入れすぎると明るくなりません。
また、水に「栄養ドリンク」を混ぜると格段に明るくなります。栄養ドリンクに含まれるビタミンB類に、光を吸収すると緑色に輝く性質があるためです。栄養ドリンクの量が多いほど明るくなりますが、入れすぎると懐中電灯の熱で中身が膨張しますので、1本程度にしてください。



バターで簡易ランタン

冷蔵庫にある「バター」とたこ糸を使って、簡易ランタンを作る方法を紹介しました。
バター100グラムで、およそ2時間、火がもちます。
1.たこ糸にバターを塗る。
2.バターを皿の上にたて、上面の真ん中につまようじで穴をあける。
3.つまようじで、たこ糸を穴に差し込む。
4.たこ糸が刺さっている周りのバターにライターなどで火を当て、バターを少し溶かす。
5.たこ糸の先端に火をつける。

※バターが倒れないように注意してください。  

まだまだ、災害時のちょっと知っておくといい事はあると思います。

災害などはいつどこで起こるかわからない状況です。緊急時の為の備えや情報共有など、日頃から気をつけておくことが必要です。

不安定なお天気は続いていますが、今週もお疲れ様でした。体調も崩しやすい時期だとも思います。
皆さん、ゆっくり休んでください。
では、良い週末を。