6月4日~10日は、歯と口の健康週間となっています。
2019年度 『いつまでも 続くけんこう 歯の力』
歯を失うと全身の健康も失われてしまうといわれています。
健康的な食生活を維持するためには、80歳になっても自分の歯を20本以上保つことがよいといわれています。
現状では80歳の平均歯数は13.9本、20本以上の歯を保っている人の割合は38.3%(平成23年歯科疾患実態調査)と、目標を達成している人は半数を下回っています。
日本では「歯周病」で歯を失う人が多くなってきており、とくに高齢になると、歯周病で歯を失う比率が高くなります。
歯周病は、歯を支えている歯肉やあごの骨が徐々に破壊されていく病気です。
正しい治療やケアをせずに放置していると、やがて歯がぐらぐらになって抜歯を余儀なくされます。
歯周病は口の中だけの病気ではありません。
○歯周病によって噛む機能が低下すると肥満になりやすい。
○歯周病の原因菌である歯周病菌が血管に入ると血糖値をコントロールするインスリンの働きが悪くなり、糖尿病を悪化させる。
○逆に肥満や糖尿病の人は歯周病を発症しやすく、しかも重症化しやすい。
などメタボリックシンドロームと歯周病は、相互に影響し合いながら、互いを悪化させることがわかっています。
肥満や生活習慣病の予防のためには、いろんな食べ物をバランスよく食べることが重要です。
そして、なんでもよく噛んで食べるためには、健康な歯が欠かせません。
自分の歯で何でも噛めるということは、食生活を豊かにすると同時に、健康の維持・増進、病気の予防にもつながるのです。
歯周病を正しく予防・治療すれば、いくつになっても自分の歯を保つことが可能です。
歯周病の直接の原因は「歯垢(プラーク)」です。
プラークとは、歯の表面や歯と歯の隙間に付着した細菌の塊です。
歯周病予防には、プラークを減らしていく「プラークコントロール」をすることが大切です。
歯を健康に保つために気をつけることは、
1.歯磨き
“食べたら磨く”習慣を身につけましょう。
毎食後、丁寧に歯磨きをすることで、お口の中を清潔に保ち、細菌類が繁殖しないようにすることが、むし歯・歯周病予防の基本です。
2.歯間ブラシやデンタルフロスで歯垢を除去
歯と歯の間や、歯と歯肉の境目に付いている食べかすや歯垢は、歯ブラシだけでは取れにくいため、歯間ブラシやデンタルフロスなどの用具を使って、しっかり落としましょう。
3.歯科医や歯科衛生士によるケアも必要
自分では取り除けない歯垢や歯石を除去するためには、年1~2回専門クリーニングが必要です。
お口の中で起きているトラブルの早期発見・治療のためにもかかりつけの歯科医をもち、定期的に歯垢や歯石のケアを受けましょう。
○朝起きたときに、口の中がネバネバする。
○歯みがきのときに出血する。
○硬いものが噛みにくい。
○口臭が気になる。
○歯肉がときどき腫れる。
○歯肉が下がって、歯と歯の間にすきまができてきた。
○歯がグラグラする。
上記のような症状がある場合は、放置をせずに早めに歯科医に相談しましょう。
毎日の歯磨きのほか、バランスのよい食事と十分な睡眠、禁煙を守り、ストレスをためないことも大切です。
むし歯、歯周病を予防して、歯の健康を守りましょう。
それでは、よい1日を。山内