2019年6月14日金曜日

息切れや咳、痰の症状はありませんか

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

今日は雨が降っていますが、梅雨入りは遅れているようです。適度な雨は必要ですが、梅雨は憂鬱な気分になりますね。自分なりのリフレッシュ方法を見つけたいものです。

喫煙している人、または以前喫煙していた人で、「動くとすぐに息切れする」「かぜでもないのにせき やたんが出る」「軽い運動後に喘鳴(ぜんめい:ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸音)がする」など の症状がある人はいますか?

その症状は、年のせいではなく「COPD(慢性閉塞性肺疾患)」かもしれません。


症状は?


風邪をひいているわけでもないのに咳や痰が出ます。
病状はゆっくりと進行していき、次第にちょっとした動作をする際にも、息切れや息苦しさを感じるようになります。
さらに進行すると呼吸困難になり、日常生活に支障をきたします。重症になると呼吸不全に陥ったり、全身に障害が現れたりすることもあります。

 COPDを引き起こす最大の原因は喫煙です。
喫煙者がCOPDを発症するリスクは非喫煙者の 6 倍といわれています。 患者は 40 歳以上に多く、50 歳代、60 歳代と年代を増すごとに有病率も増加します。

周囲の人が吸っているたばこの先から立ち上る煙(副流煙)を吸う「受動喫煙」は、主流煙以上に有 害物質が含まれるためCOPDの危険性を高める要因となりますから、注意が必要です。

診断・治療は?


COPDの診断では、胸部X線(レントゲン)検査・CT(コンピュータ断層撮影)検査やスパイロ検査などを実施します。

COPDは進行性の病気です。現在の医学では根本的に治すことはできませんが、早期に診断を受けて治療を開始すれば、呼吸機能の低下を食い止められ、健康な人と変わらない生活を続けることができます。一般的に治療には長い時間を要するので、日常生活の自己管理を行うことが重要になります。
喫煙している場合は何をおいてもまず禁煙です。


日常生活で気をつけることは?


COPDは必ずしも安静を保たなければならない病気ではありません。運動をすることで体力や筋力が増し、病気に対する抵抗力がつきます。症状や体力に合わせた運動を選び、定期的に続けてください。

体力を維持するための運動としては有酸素運動がおすすめです。
中でもあまり無理をせずにできるウォーキングが最も適しています。歩くときには上体をまっすぐにして背筋を伸ばし、意識してリズミカルに進むようにします。
1日20~30分程度を目標に歩くようにしましょう。

COPDは自己管理が何よりも大切です。快適な生活を送るために、普段から次のような点を心掛けて、息切れによる苦痛を少しでも軽くしましょう。

着替える時は、前屈みになると呼吸が苦しくなるので椅子に腰掛ける。
入浴時は、水圧が胸部までかからない半身浴にする。
睡眠時間を十分に確保する。寝る前に痰を出しておく。
栄養バランスのとれた食事をとる。
水分不足に注意する。(痰が出しにくくなるため)
外出から帰った際の手洗い・うがいを習慣づける。
インフルエンザワクチンを接種する。(重症化予防のため)


今日も一生健命 竹田