2019年5月10日金曜日

高血圧ガイドライン2019

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

長かった10連休も終わりましたがどうでしょうか?
何となく疲れが残るままの仕事がスタートし、今週がとても長く感じます。
今週は土曜日まであるので、明日半日も頑張りたいと思います。

今日は、日本高血圧学会は、5年ぶりに改訂となる「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」を発表したこともあり、その変更内容などについて説明したいと思います。

新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は従来通りですが、
診察室血圧が140/90mmHgで、家庭血圧が135/85mmHg。
130~139/80~89mmHgは高血圧には分類されないが,リスクは上昇するため,従来の「正常高値血圧」から「正常」を削除して「高値血圧」とする。

 正常高値血圧(120~129/80mmHg未満)以上のすべての者は、生活習慣の修正が必要で、高リスクの高値血圧者および高血圧者(140/90mmHg以上)では、生活習慣の修正を積極的に行い、必要に応じて降圧薬治療を開始することが推奨された(いずれも診察室血圧)。
 降圧(内服治療をしている方)目標は、診察室血圧が130/80mmHgで、家庭血圧が125/75mmHg。
糖尿病患者、CKD患者(蛋白尿陽性)、抗血栓薬服用中の患者などの降圧目標も、従来通り130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)になった。
 ただし、75歳以上の高齢者の降圧目標は140/90mmHg未満とより強化され、さらに併存疾患などによって降圧目標が130/80mmHg未満とされる場合、75歳以上でも忍容性があれば個別に判断して130/80mmHg未満への降圧を目指す。  



JSH2019の主な変更点

・75歳未満の降圧目標を130/80mmHg未満に変更
・75歳以上の降圧目標を140/90mmHg未満に変更
・75歳以上で降圧目標が異なる他疾患合併時に忍容性があれば130/80mmHg未満を目指すよう変更
・冠動脈疾患の降圧目標を130/80mmHg未満に変更

以上のことより、血圧の基準が若干厳しくなりました。正常といわれる血圧の幅も
130/80mmHg未満であり狭まりました。
高血圧による動脈硬化などのリスクを下げる為に基準も下がったみたいです。

日本の高血圧有病者数は4,300万人に上るが、うち57%(2,450万人)しか治療を受けていない。さらに、治療を受けている患者の50%(1,200万人)しか血圧が基準である140/90mmHg未満にコントロールされていないということです。

高血圧の予備軍の方など、塩分の摂り過ぎなど食事には気をつけて下さい。

では、週末もお天気が良さそうなので、ゆっくり休んでください。
次回まで、See you again!!