2019年4月26日金曜日

疲労と休息

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

4月も終わりに近づき、明日から10連休という方もいらっしゃると思います。

ケガや事故に気をつけて楽しい連休をお過ごし下さい。

今日は過労と休息についてお話します。

現代社会では多くの人が職場でのストレスや疲れを抱えています。とはいえ、仕事に追われる忙しい日々では自分の疲労はなかなか自覚しにくいものです。

負のスパイラルに陥らないためには、企業側の労働環境の改善はもちろん、休息について積極的に考える必要があります。
自ら仕事による疲労を察知し、状況にあった休息・休養のありかたを身につけることが大切です。


休息は積極的な行動

これまでの社会ではどうしても「眠って休む」より「起きて働く」方に価値があると考えてしまいがちでした。しかし、人間の心身の仕組みは、バランスの上に成り立っています。
「仕事と休息」「覚醒と睡眠」などはすべて一体であり、休むからこそ働くことができる、つまり休養は働くことと同等の価値があるということです。

そして、体力には「行動体力」と「防衛体力」という考え方があるそうです。
行動体力とは持久力、跳躍力、瞬発力などをいい、防衛体力とは病気に対しての抵抗力や回復力をいいます。このうち、休むことは防衛体力の充電や調整をすることであり、体力維持のための積極的な活動なのです。

疲労回復の方法は

休むというと安静にしているというイメージがありますが、じっとしていることだけが休むことになるわけではありません。
人は豊かな自然や新鮮な空気、十分は太陽光線や森林浴、適度な運動など「普段と違う環境」に身をおくことで緊張や興奮から解き放たれ、心身の疲れが和らぐことがわかっています。
多忙でまとまった時間が取れない場合には「別のことをする」だけでも疲労回復になります。
デスクワークなどで疲労がたまっている人は、仕事の合間にできる簡単は疲労回復方法を試してみて下さい。

  • 首をぐるっとまわす、手首を振る
  • 立ち上がり、廊下やトイレに行ってリフレッシュする
  • ひとつの仕事ばかり続けず、仕事の内容を変えてみる
  • 休憩時間におしゃべりする

疲労のチェック

疲労のたまり具合は、心身に現れる症状からある程度判断することができます。
以下のような疲労やストレスからくる症状の自己診断を普段から心掛け、いち早く原因を取り除く、あるいは予防しましょう。

□ 怒りっぽくなって、子供や部下をささいなことでよく叱る
□ 単純ミス、勘違い、ど忘れが増えた
□ 朝起きたとき、シャキッとしない、やる気が出ない
□ 頭痛や首、肩凝りがあり、耳鳴りがする
□ 心臓が締め付けられる感じがする、動悸・めまいがする
□ 突然呼吸が苦しくなることがある
□ 目がしょぼしょぼする、目の奥が痛くなる
□ 立ちくらみやふらつくことがある
□ 決断力が鈍り、さまざまな場面で判断に迷うことがある
□ いくら寝ても眠く、職場や電車の中で居眠りをしがちだ
□ フラフラしてまっすぐ歩けない
□ いすやトイレの便座に一度座ると、しばらく立つ気が起きない
□ 眠りに入りにくい、寝ても2~3時間で目が覚める

これらの症状が継続して続く場合は危険信号です。放置せずに医療機関を受診しましょう。


今日も一生健命 竹田