お久しぶりです。保健師 近藤です。
本当に早いもので、今日で11月が終わります。今年も残すところあと1ヶ月です。
あっという間に終わりそうですが、今年のことは今年のうちにやりたいものです。
今日は、私もなりやすいのですが、アレルギー性鼻炎や花粉症がある方などが起こしやすい副鼻腔炎についてお話したいと思います。
副鼻腔炎って…??
副鼻腔炎とは、副鼻腔を覆っている粘膜が何らかの原因で炎症を起こしている病気のことです。突然発症し、短期間で治る急性副鼻腔炎と、3か月以上症状が続く慢性副鼻腔炎に分けられます。
鼻の穴のことを「鼻腔」といいますが、実は私たちの顔の骨の中には、鼻腔につながる形で、副鼻腔という4対(計8つ)の空洞があります。
鼻のすぐ横の「上顎洞(じょうがくどう)」
目の間あたりの「篩骨洞(しこつどう)」
その奥にある「蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)」
おでこの辺りにある「前頭洞(ぜんとうどう)」です。
鼻腔や副鼻腔の粘膜は繊毛で覆われていて、外から入ってきたホコリやウイルスなどの異物を鼻水とともに排出する働きをしていますが、副鼻腔炎による炎症で鼻水がドロドロになると、繊毛に鼻水が絡まり、この働きが低下してしまいます。
また、副鼻腔の入口は小さいため、こうした鼻水によってふさがってしまうと、中の炎症もどんどん進み、膿がたまってきます。そのため「蓄膿症」と呼ばれるようになったのですが、膿はなく、粘膜が腫れているだけの場合もあります。
この図を見ると、副鼻腔はほっぺたや目、おでこの辺りにまで広がっていることがわかりますね。そのため、副鼻腔炎にかかると、ほっぺたや目の奥が痛んだり、頭痛が起こったりすることもあります。また、大量の鼻水がのどへ落ちる「後鼻漏(こうびろう)」や、においがわからない「嗅覚障害」などの症状が起こる人もいます。
こんな症状が見られたら、副鼻腔炎にかかっているかもしれません。チェックしてみましょう。
□風邪をひいたあと、鼻水、鼻づまりがなかなか治らない
□濁ったドロドロの鼻水が出る
□鼻水が、いやなにおいがする
□ほっぺたの辺りが痛い
□目の奥辺りが痛い
□おでこの辺りや頭が痛い
□熱がある
□においがわからなくなってきた
風邪の症状との区別が難しいかもしれませんが、鼻水の状態や痛みの有無・部位に留意し、少しでも気になる症状があったら、できるだけ早めに医療機関を受診しましょう。
まずは副鼻腔炎にならないよう、なってしまったら悪化させないように早めの受診をしましょう。
増加中の「好酸球性副鼻腔炎」
近年、慢性副鼻腔炎は全般で見れば、抗菌薬の開発などにより、かなり減ってきました。一方、治療や手術をしても再発を繰り返す難治性の慢性副鼻腔炎「好酸球性副鼻腔炎」が、いま増加傾向にあるのです。平成27年には、厚労省から難病に指定されました。
好酸球とは、血液中の白血球の一つで、アレルギー反応と関連するものですが、これが過剰に活性化することが一因と考えられています。アレルギー体質の人に起こり、のりのような粘着性の鼻水や鼻茸が見られることも多く、鼻づまり感に悩まされたり、嗅覚障害を起こしたりしやすいという特徴があります。
好酸球性副鼻腔炎は、通常の慢性副鼻腔炎で処方される薬では効かないため、ステロイドを内服するしかなく、それでも治らない場合は手術となります。
予防方法
副鼻腔炎を予防するには、まず風邪を引かないようにすることが大切です。
ふだんからバランスの取れた食事と、規則正しい生活を心がけましょう。
風邪をひいたら、まずこれをしっかり治し、副鼻腔炎に移行しないようにすることが大切です。
風邪をひいているときにお酒を控えるのはもちろんですが、これは鼻づまりの症状を悪化させないためにも大切です。お酒を飲むと血行が良くなるため、鼻がつまっているときは、よけいにつまりやすくなってしまうのです。
鼻づまり感があるときは、お酒は控えるようにしましょう。
今年は暖冬と言われていますが、だんだんと気温も下がってきています。風邪などひかないようにし、残り1ヶ月を元気で過ごしましょう。
では、良い週末を!!
次回までSee you again!!