2016年2月26日金曜日

腰痛を予防しましょう

こんにちは。保健師の山内です。

暖かいなと感じる日もありますが、寒の戻りで寒いなと感じてしまう日もありますね。
寒の戻りで腰痛などでお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?




腰痛が起こる原因としては、「姿勢の悪さ」「激しい運動や労働」「老化によるもの」「内臓の病気」「精神的ストレス」など、様々な原因が上げられます。

腰痛がおきる3大原因として「筋力の低下」「骨格のゆがみ」「血行不良」があげられます。




背骨は、頭蓋骨の下から骨盤まで、椎骨(ついこつ)と呼ばれる骨24個がつながっており、骨と骨の間でクッション材の役割をする「椎間板」から成り立っています。

背骨の中央には、脊髄神経が通っている縦に長い「脊柱管」という孔があります。そして「椎間関節」という関節がそれぞれの節にあるため、腰をかがめたり伸ばしたりなどの柔軟な動きが可能になります。 また背骨は部位によって7個の「頸椎(けいつい)」12個の「胸椎(きょうつい)」5個の「腰椎(ようつい)」その下に1個の「仙椎」1個の尾椎に分けられます。 これらの骨は一直線に連結しているのではなく、側面から見ると「ゆるやかなS字カーブ」を描いており、このおかげで人は、うまくバランスを保ち、2本足で立つことができる仕組みになっています。

原因・・・筋力の低下による腰の病気

急性腰痛症(きゅうせいようつうしょう) 

【原因】筋肉・神経・関節に急激に負担がかかる。俗にいうぎっくり腰。
      一番に挙げられるのが姿勢の悪さ。
      20代、30代の若い人に多く、腹筋、背筋など、筋力の低下が原因。

【症状】腰痛の50%を占める。腰痛のあらゆる検査をしてもこれといった異常がみられな 
     い、腰の痛み。
      重い物を持って腰をひねったり、突然のくしゃみなどによって突然の激痛が起こる。

原因・・・骨のゆがみによる腰の病気

椎間板ヘルニア(ついかんばんへるにあ)

  【原因】 骨と骨の間にあってクッションの働きをしている椎間板が圧迫され、
       椎間板の中にある髄核が、外へ飛び出し神経を圧迫することで起こる。

 
  【症状】 神経を圧迫するので、腰痛だけでなく、足にも痛みやしびれを感じる。  

腰椎分離症(ようついぶんりしょう)

  【原因】 腰椎の連結部が一部切れている状態。

  【症状】 同じ姿勢を長くしていると、腰が痛くなる。
         後ろへそり返ると、腰が痛くなる。
             下肢(足)の後ろが突っ張る。
               激しいスポーツをした急に腰が抜ける。

変形性脊椎症(へんけいせいせきついしょう)

  【原因】 椎骨と椎骨の間で、クッションのような役目をしている椎間板が、薄くなったり、
               背椎の骨が増殖してとげのようなものができたりして、腰痛をおこす。
 
  【症状】 動き始めに痛みがあり、動いていると痛みが楽になってくる。
        寝返りを打つとき、朝起きるときに痛みがある。

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)
 
  【原因】 腰椎の骨の中に脊柱管とよばれる神経を保護する通り道があり、
       これが狭くなって脊髄や神経根が圧迫されて痛みが起こるもの。
       先天的なものと脊椎すべり症、変形性脊椎症など、他から移行
       する場合がある。
  
  【症状】 長時間歩いていると腰から足にかけて痛みやしびれがおこる。
        歩くことができなくなる場合もある。

原因・・・血行不良による腰の病気

筋膜性腰痛症(きんまくせいようつうしょう) 

   【原因】 筋肉・筋膜の過度な緊張や、筋肉の疲れが積み重なっておこる。

   【症状】 前にかがんだときや長く運転したときなど長く座っているときに痛む。
         重く張ったような、だるいような痛みが慢性に起こる。
        押さえると痛む(圧痛)。

腰痛を防ぐ生活上の注意点

①長時間、同じ姿勢をして、仕事や作業などをしないように気をつける。
②中腰の姿勢をとらないようにする。
③体重を増やさないようにする。
④筋肉を鍛える。
⑤無理な体勢で物を取るようなことをしない。(中腰での作業をしないようにしましょう)
⑥荷物を片手で持たない
⑦重いものは、できるだけ体に近づけて持つようにする。
⑧イスに座るときは、深く腰掛けるようにする。
⑨起き上がる時はゆっくりと。

腰痛があるとき、温湿布・冷湿布どちらを使用したら良いか悩むことはありませんか?

温湿布も冷湿布も皮膚の温度を下げる効果があります。

皮膚表面は深部に比べ圧倒的に感覚神経の受容器が多いため皮膚表面を刺激することで深部のつらさが紛らわされます。
また湿布に含まれる消炎鎮痛成分でインドメタシン・フェルビナク・ケトプロフェンが痛みを抑えてくれます。
温湿布も冷湿布も結果的には温度を下げる効果がありますが、温湿布のカプサイシンに関しては、皮膚からしみこんだ部分の毛細血管を拡張させ血流を増やし、貼って約90分経つと皮膚の温度を2度くらい上げることがあるとも言われています。

急に腰を痛めた場合などは、深部に炎症があり熱を持つことも考えられるため、温度を上げる可能性のある温湿布は避けたほうが良いと思います。
慢性的な血行不良によるコリには、わずかでも血流量が増える可能性のある温湿布が良いかもしれません。

温湿布、冷湿布の使用は、どちらもおよそ同じ効果があるため、気持ちよいと感じるほうを使用して下さい。

正しい姿勢や生活動作などに気をつけて腰痛を予防しましょう。


来週は、ひな祭り。私は、特に飾ったりはしませんが、雛人形が飾られているのをみると何か楽しい気分になります。

それでは、またよい1日を。 山内