みなさん、こんにちは。
保健師 竹田です。
9月も後半になり、すっかり季節は秋ですね。まだ日中は暑い日もありますが、気温差に注意して過ごしたいものです。
今日はドライマウスについてお話します。
ドライマウスとは、さまざまな原因により主に唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾燥状態となることです。
唾液量が少なくなると口腔内に細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因ともなります。また、唾液分泌が減らなくても乾燥感やのどの渇きを感じる場合もあり、これらもドライマウスに含められます。
若年者では少ない病気ですが、50歳以上で多くなります。
日本では口の乾きを感じている人が、数百万人~数千万人いると推測されています。また、ドライマウスの原因が全身的な内科疾患に起因するケースも考えられ、適切な診断が必要となります。
ドライマウスの自己チェック
- 水をよく飲む
- 夜中に乾きで目が覚める
- 乾いた食物が噛みにくい
- 食べ物が飲み込みにくい
- 今までと味が違う
- 口の中がネバネバする
- 入れ歯で歯ぐきが傷つく
原因は?
また、精神的ストレスも影響するので、規則正しい生活や運動、バランスのとれた食事、周囲との十分なコミュニケーションなども重要です。
対策は?
- 唾液腺マッサージ
唾液は三種類のタンクから分泌されます。
耳下腺(じかせん)、顎下線(がっかせん)、舌下線(ぜっかせん)の三種類です。ここからちょうど良い粘り気の唾液が、分泌されます。ちょうど顎のラインに添って、耳の下や首の近くにありますから、手で適度にグリグリとマッサージをしたり顎を動かしたりします。舌で口の中からマッサージするのも効果的です
- 舌回し運動で唾液分泌
舌を口の中でぐるぐると大きくまわしたり、上下の歯茎の根元を舐めるように動かします。たったこれだけです。日に何回行ってもかまいません。顎下腺(がくかせん)、耳下腺(じかせん)、舌下腺(ぜつかせん)の三つの唾液腺が刺激され、すぐに唾液の分泌を感じられるでしょう。
- ガムを噛む
できれば甘くないタイプのガムにしましょう。ドライマウスの方は虫歯になりやすいので甘いガムだとさらに口腔内の環境が悪くなってしまうことがあります。酸っぱい成分は唾液がよく出ますので、梅の味やレモン味、またはクエン酸入りのものもおすすめです。またガムを噛むだけでなく、歯茎と唇の間にある唾液腺の部分にガムを詰めておくと刺激となり、唾液が出やすくなる方もいます。
- よくかんで食べる
- 水分補給
口の中は常に潤った状態がベストです。軽い渇きを感じる程度ならこまめに水分補給をしてください。唾液の分泌を促進するようにガムを噛むこともおすすめです。
食事や間食をする際は、唾液の分泌を促す働きのある「梅干」や「こんぶ」を取り入れてみましょう。
ドライマウスは口臭の原因、虫歯の原因につながる不快なものです。飲んでいる薬の副作用でない場合は、舌の運動をしたり、ほかの病気が隠れていないか内科、口腔外科、歯科で検査をしたりしましょう。唾液の少ない人はぜひ対策を!