暑い日が続きますね。
暑いとビールがおいしくて飲みすぎてしまい、痛風が気になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「尿酸」が全身のあらゆるところに溜まることで引き起こされる病気です。
尿酸とは、「プリン体」という物質が体内で分解されてできる燃えカスです。プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギー物質で、常に体内で作られています。また、私たちの細胞には遺伝情報を伝える役割を持つ核酸という物質がありますが、核酸の構成成分もプリン体ですので古くなった細胞を分解する新陳代謝の過程でこの核酸からプリン体が出てきます。プリン体は細胞の中にあるものですから、動物・植物いずれの食品からも体内に入ります。これらのプリン体は主に肝臓で分解され尿酸となり、一時的に体内に溜め込まれた後、尿や便として排泄されます。
血液中の尿酸値が7mg/dl以上になると、尿酸が細かく割れたガラスのような結晶になります。
この結晶が、体の中の溜まったところに炎症を起こします。
痛風になると、足の親指の付け根が死ぬほど痛いといった症状がでます。歩けないほど痛みますが、その痛風発作自体で死ぬことはありません。
発作24時間後が痛みのピークで、3〜7日ほど経過すればウソのように痛みが引いて歩けるようになります。
痛風発作を起こさないためには生活の中で気をつけることが大切です。
<尿酸を身体にため込まないコツ>
•食べ物の中に含まれる「プリン体」は、尿酸のもとになる物質です。代表的なのが「ビール」!
ビールを控えて、焼酎の水割りなどに変えてみませんか。 お酒は適量を守りましょう 。
•おつまみ類もプリン体が多い食品です。(ホッケなど干物やもつ類、スナック類、揚げ物、たらこなど魚卵類など) ・・・上手に選びましょう。
•お水をこまめにとりましょう。
飲酒後や運動後、汗をかいた後は、特にお水を飲むことが必要です。
たくさんの尿で尿酸を排泄するため、水やお茶を1日2リットル以上飲みましょう。
砂糖を多く含む清涼飲料水は逆に尿酸値を上げてしまうので飲み過ぎに注意しましょう。
•ウォーキングやサイクリングなど軽めの運動を継続しましょう。
筋肉を鍛えるような運動は、かえって尿酸値を増やします。
•食べ過ぎに注意しましょう。
摂取エネルギー(カロリー)を抑えて肥満を解消するだけで尿酸値は下がります。
肉や魚の内臓や干物にはプリン体が多いので、食べ過ぎないようにしましょう。
•ストレス解消をしましょう。
ストレスは尿酸値を上昇させる危険因子です。人と話したり身体を動かしたり趣味に没頭したり、自分に合った方法でストレスを解消しましょう。
健診で、「尿酸の値が基準値よりも高いですね」と言われた方は特に注意しましょう。
それでは、またよい1日を。山内