2016年4月1日金曜日

女性の方に知ってて欲しいこと

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

今日から4月ですね。
4月から新たにスタートをきる方もいると思います。私も西条中央病院にきて、4年目になりました。
月日が経つのはとても早いな~とつくづく思います。
年度も変わり、新たな気持ちでスタートしたいと思います。

昨年のさくらです



今回は、女性の方には知っておいて欲しい子宮頸がん検査についてお話したいと思います。


子宮がんとは??

子宮がんは、がんが発生する場所によって2種類に分けられます。

【子宮頸がん】

子宮の入り口付近「子宮頸部(しきゅうけいぶ)」にできるがんを「子宮頸がん(しきゅうけいがん)」といいます.。
子宮頸がんは子宮がんのうち約7割程度を占めます。以前は発症のピークが40~50歳代でしたが、最近は20~30歳代の若い女性にも増えてきており、がんでは第1位になっております。毎年約10,000人が発症するといわれています。



2014年には子宮頸がんで2,902人が亡くなっています。(2014年)
一生のうちにおよそ74人にひとりが子宮頸がんと診断されているそうです。


数値的にみるとかなり高い確率でなる恐れのある病気だと思います。



ただ、原因が解明されており、定期的に検診を受ければ防ぐことができます。




その原因とは??

原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因で起こることが発見されました。

ヒトパピローマウイルスはとてもありふれたウイルスなので性交渉を経験したことのある女性の80%が感染するといわれています。なのでほとんどの女性が子宮頸がんになる可能性があります。
感染したからといってすぐにがんが発症するわけではありません。

人間の免疫力によって多くの場合、ウイルスは体から自然に排除されます。
しかし、この機能がうまく働かずにウイルスが子宮頸部に残り、長い間感染が続いた場合に、その部分の細胞が少しずつがん細胞へと進行してき、子宮頸がんとなります。

子宮頸がんは初期段階ではほとんど自覚が症状がないため、定期的に検査を受けることをオススメします。

【子宮体がん】

子宮体がんは、子宮の内側を覆う内膜から発生するがんで、40代から増えてきます。子宮体がんは40歳後半から増加し、50歳代から60歳代で最も患者数が多くなっています。子宮体がん検診は、細胞診(さいぼうしん)と経腟(けいちつ)超音波検査を組み合わせて行う検診が有効です。
なお、子宮体がんと子宮頸(けい)がんは発生する場所が違うので、子宮頸がん検診では子宮体がんの異常を見つけることはできません。


どんな人がうけたほうがいいのか?


【子宮頸がん】

・性経験が早かった人
・セックスの頻度が高い人
・パートナーが複数いる人
・パートナーが複数の異性とつきあっていた人
・早婚だった人
・妊娠・分娩回数が多い人
・中絶や流産の経験がある人 


【子宮体がん】

・50歳以上の人
・閉経した人
・不正出血のある人
・妊娠の経験がなく、月経が不順な人
・未産の人
・肥満の人 


検査方法について

【子宮頚がん】

子宮頸がんは、子宮の入口になる部分の頸部に発生します。検査はこの付近を綿棒やヘラのような器具で細胞をこすり取って行います。1、2分で終了し、痛みはありません。
採取した細胞をスライドグラスに固定し、色素で染め、顕微鏡で観察(「細胞診」といいます)し、がん細胞の有無をみます。判定には1~2週間かかります。 

子宮体癌検査

子宮体がんは子宮の内部にできるので、少し湾曲した細い棒やチューブを子宮内部に挿入して、子宮の中の細胞を丁寧に採取して細胞診をします。多くは1~2分で終了しますが、少量の出血とともに少し痛みを伴います


健診結果について

子宮癌検診の検査結果では、癌細胞の進行度合いによってステージが分かれます。ClassⅠ~ClassⅤまでの5段階(細かくは7段階)に分けられ、数字が上がるにつれて病状は重くなります。

ClassⅠ:癌細胞は全くない状態。正常で子宮内の細胞にも異常はない

ClassⅡ、ClassⅡb:癌細胞は見つからないものの、炎症などによる細胞の変化が見られる状態。細胞にわずかな異常が見られた場合にClassⅡbと表記される

ClassⅢa、ClassⅢb:癌は見つからないが、細胞に異常が見られる状態がClassⅢa。今後癌化する可能性が考えられる細胞があるときにClassⅢbと表記される

ClassⅣ:初期の癌と疑われる細胞が見つかった状態

ClassⅤ:進行した癌が疑われる細胞が見つかった状態

ClassⅢaまでであれば経過観察で、半年後に再度検診を受けるなどの対処がとられます。ただ、ClassⅢbまで進行している場合は、精密検査が進められます。


ちなみに、経膣超音波検査は、頸がん検診だけではわからない子宮筋腫のおおまかな位置や大きさや、子宮内膜の厚さ、子宮全体の大きさ、卵巣の状況、卵胞の数や大きさなどを観察することができます。
この検査では、子宮体がんの恐れがあるかがわかる、子宮内膜の厚さも調べることができるため
一緒に経膣超音波検査を受けることをオススメします。

生理中の場合でも検査は出来ますが、正しい結果が得られない事もあります。
生理終わりかけの少量の出血でしたら、受けることはできますのでご相談下さい。


最後に、以下の症状が出たら、検診を待たずに婦人科受診をしてください。
・月経以外の出血
・性交時の出血
・おりものの異常(量が増える・変色など)
・排尿が困難

もし異常を感じた場合にはすぐに医師に相談をしましょう。

子宮体がんは、がんの進行が0期の段階から不正出血があらわれることが多いものです。不正出血があるときや、閉経したのに出血がみられたときは、すぐに体がん検診を受けてください。



桜のつぼみもだいぶ膨らみ、少しずつ咲いてきていますね。
クラレの桜もだいぶピンクに色づいてきていたり、咲いてます。
今週末、週明けあたりで満開になるんですかね~?
今日はあいにくの天気で、お花見予定の人は残念ですね。


では、皆さん良い週末を!!
次回まで、See you again!!!