2022年5月13日金曜日

肝機能異常

 こんにちは、山内です。

週末まで天気が悪いようですね。カラッと晴れて欲しいなと思うこの頃です。




今日は、肝機能異常についてです。

健康診断の結果で肝機能異常を指摘されることが多い所見です。

お酒のせいだろうと病院を受診されない方もいるかもしれませんが、病気で肝機能が上昇していることもありますので、精密検査を指摘された場合は受診するようにしましょう。

肝臓は胃や腸で消化・吸収された栄養素は肝臓に送り込まれ分解・合成されて、人間の体に合った成分に変えたり、食物の中にはさまざまな有害物や、腸内でつくられた毒物を無害な物に変えるなどたくさんの働きをもっています。

肝臓は沈黙の臓器といわれ、肝臓が悪くなっても、はじめから症状が現れることが少ないのが特徴です。

肝機能に異常が生じる原因としては、肝炎ウィルスの感染やアルコール、肥満、薬物などがあります。

ASTとALTは肝臓の機能を調べるための代表的な検査項目です。

いずれも肝臓の細胞で作られる酵素で、アミノ酸をつくる働きを持ちます。

肝臓に何らかのダメージが加わって細胞が破壊されると、血液中にこのASTとALTが大量に放出されるため、血中濃度が上昇します。

ASTとALT濃度が上昇しているときは肝臓にダメージが生じ、働きが悪くなっていることがわかります。

γ-GTPはタンパク質を分解し、肝臓の解毒作用に関与する酵素の一つです。

「胆汁」の通り道である胆道で生成され、肝臓で働いたのち、胆管を経て十二指腸へ排出されていきます。

しかし、胆管結石やがんなどによって胆道が詰まると肝臓に必要量以上のγ-GTPが溜まり、やがて血液中へ放出されます。

γ-GTPは肝臓の機能を評価できるだけでなく、胆管や胆のうなどの病気の有無も推測できる検査項目です。


肝機能の異常の原因はさまざまですが、普段の生活習慣を気をつけることで、脂肪肝などは予防できます。

・主食・主菜・副菜を揃えたバランスの良い食事を心がけましょう。

特に、外食するときは副菜が欠けやすいため注意が必要です。単品よりは定食を選び、コンビニでお弁当を買う際は合わせてサラダも合わせることがお勧めです。

食事は栄養バランスを考え、カロリーの摂りすぎには注意が必要です。

・ビタミン・ミネラル・食物繊維を摂りましょう。

肝機能が低下すると肝臓がビタミンを蓄える力も弱まります。

緑黄色野菜やきのこ類、海藻類などのビタミンとミネラルを豊富に含む食材を積極的に食べましょう。

 食物繊維は、腸から栄養素を吸収する時に、余分な糖や脂質の吸収を妨げ、吸着して便として排出してくれる働きがありますので、積極的に食べるようにしましょう。

・良質なタンパク質を摂取しましょう。

ダメージを受けた肝臓を修復するためには良質なタンパク質の摂取が必要です。

魚介類、肉類、大豆製品、卵などを食事に取り入れましょう。

・休肝日を設けましょう。

アルコールは中性脂肪を作り、肝臓はそれらを分解し処理しますが、飲酒量が多ければ処理しきれなくなります。

休肝日を週2日程度つくり、お酒を飲みすぎないように気をつけましょう。

・適度な運動をしましょう。

1日に30分以上のウォーキングやジョギングなどに取り組むことで肝臓にたまった脂肪を減らすことが期待できます。

健診結果で肝機能異常を指摘された場合、放置せずに精密検査を受けるようにしましょう。

それでは、またよい一日を。山内