みなさん、こんにちは。
保健師 竹田です。
12月も中旬、今年も残すところあと3週間です。やらなければならないことが山積みで、信じたくない気持ちが大きいですが(笑)行事の多いこの時期、楽しんで過ごしたいです。
今日は頻尿についてお話します。
最近、トイレの回数が増えてきた、夜トイレに行きたくて目が覚めるなどの症状に悩まされていませんか。頻尿の背景にはさまざまな疾患が隠れていることもあるので注意が必要です。
頻尿とは
尿が近い、尿の回数が多いという症状を頻尿といいます。
一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。
原因は
- 過活動膀胱
膀胱に尿が十分に溜まっていないのに、膀胱が自分の意思とは関係なく勝手に収縮するという病気で、急に尿がしたくなって我慢ができず(尿意切迫感)、トイレに何回も行くようになります。
過活動膀胱の代表的な症状は、起きている間の排尿回数が8回以上ある「昼間頻尿」や夜中の排尿回数が1回以上ある「夜間頻尿」、尿意が急にきてしまい、尿を漏らしそうになってしまう「尿意切迫感」、急に尿意がきてトイレまで我慢ができずに漏らしてしまう「切迫性尿失禁」などがあります。1回の排尿量は少なく、何回もトイレに行くようになります。
- 前立腺肥大
前立腺肥大症は中高年男性に多くみられる症状で、詳細な原因はいまだに解明されていません。しかし、男性ホルモンの働きが何かしらの影響を与えている可能性があるといわれています。また、加齢とともに、男性ホルモンをはじめ、他の性ホルモンの環境が変化するので、前立腺が肥大すると考えられています。
- 膀胱炎
- 糖尿病
- 腫瘍
膀胱がんの重要な症状は血尿ですが、まれに膀胱がんによる膀胱刺激症状として頻尿がみられることがあります。
- 心因性
心因性の頻尿は、膀胱・尿道の病気もなく、また尿量も問題ないにも関わらず、トイレのことが気になって何回もトイレに行ってしまう状態です。心因性なので、夜寝てしまえば排尿のことを気にすることはないので、通常夜間の頻尿はないことが多く、また朝起床時の排尿量は正常です。
頻尿の原因になる生活習慣
水分の摂りすぎ
コーヒーや緑茶、ビールといった利尿作用のある飲み物を摂取しすぎると頻尿になることがあります。利尿作用がない飲み物でも、飲みすぎてしまうと尿の量が増えて、頻尿になることがあります。
緊張状態
緊張していたり、不安を抱えていたりすると頻尿になることがあります。ただ、この場合の頻尿は誰もが経験することがあるので、特に気にする必要はありません。
体温の低下
体が冷えてしまうと、膀胱が刺激されて頻尿になる場合があります。また、冷たい水に触れたり、水が流れる音を聞いたりすると尿意を催すことがあります。
加齢に伴う機能低下
年齢を重ねると、尿を濃縮するホルモンの分泌量が減少したり、膀胱が硬くなってしまったりするので、頻尿になることがあります。尿を濃縮できなくなると、必然的に尿の量が増えてしまいます。また、膀胱が硬くなってしまうと、尿を溜める量が少なくなってしまうのです。