2021年9月10日金曜日

スマホによる目の影響は?

みなさん、こんにちは

保健師 竹田です。

9月に入り、朝晩過ごしやすい気候になってきました。季節の変わり目は、日中との気温差もあり体調を崩しやすいです。十分気をつけてお過ごし下さい。

今日はスマホやタブレットの画面を見ることが多い生活が目に与える影響についてお話します。

今や私たちの生活に欠かせないスマホやパソコンに加えて、テレビやゲームなど目を酷使する場面が暮らしの中には数多くあります。以前より便利になった反面、長時間画面を見続けることは目に大きな負担になっています。




目の仕組み

カメラに例えられることが多い「目」という感覚器には、カメラのレンズにあたる角膜と水晶体があり、外界からの光を屈折させる働きがあります。
角膜と水晶体で屈折した光は、網膜に映し出され、目の前にある対象を「像」として認識します。カメラでいえばフィルムの役割です。

ピントは、レンズの屈折力を調整することと、レンズ前面から網膜までの距離で合わせることができます。角膜と水晶体を通じて目の中に入った光が、きちんと網膜でピントがあっている状態のことを「正視」といい、それ以外の状態を「屈折異常」といいます。



屈折異常には「近視」「遠視」「乱視」があります。
網膜よりも手前でピントが合う状態を「近視」、網膜よりも奥側でピントが合う状態を「遠視」といいます。
「乱視」は、本来は球面のようになだらかな角膜が、何らかの原因でゆがんでしまい、角膜を通り抜ける光が並行に進むことができず、ピントが合わせにくくなっている状態をいいます。


近視になる要因

近視になる要因として、遺伝的要因と環境要因があります。

目には「調節」と呼ばれる機能がありますが、これはカメラでいうところのオートフォーカス機能です。遺伝的要因で近視になる人は、調節機能が働き過ぎてしまうか、あるいは網膜までの距離が合っていない状態です。

一方の環境要因は、生活環境などにより、調節機能が上手く働かなくなっている状態です。その原因の1つに、モノと目の距離が近い状態で作業をする「近業」があります。

水晶体周囲には「毛様体筋」があり、近くを見るときは水晶体を厚く、遠くを見るときは薄く、という調節をしています。しかし近業が長く続くと、目の調節機能は近距離のモノに焦点を合わせようとし、毛様体筋は常に緊張状態が続き、レンズの屈折力は手元寄りに変わってきます。一時的に近視の状態を作ってしまうのです。これを「仮性近視」と呼びます。


若者にも増えているスマホ老眼

スマートフォン(スマホ)を長時間使用することで、目のピントが合いにくくなる「スマホ老眼」が増えています。パソコンに比べ、至近距離で見続けることが原因です。

加齢による老眼は、水晶体が硬くなり調節機能が低下した状態ですが、スマホ老眼は、スマホの画面を至近距離で見続けることで毛様体筋が疲労して、しびれたようになり、ピント調節機能が正常に働かなくなった状態です。

スマホ老眼が進むと、視線を遠くから近くへ、または近くから遠くへ移したとき「目がかすみ、ピントが合うまでに時間がかる」といった症状が起こるうえ、目の疲れ、肩こりなどを強く訴える場合もあります。

なお、スマホ老眼の典型的な症状は若者に多いですが、毛様体筋の疲労がもたらす目の不調は中高年でも起こります。
若い人も中高年も、スマホ老眼が疑われたら、スマホの使いすぎを改善するとともに、日常生活のなかで上手に毛様体筋をリラックスさせることが大切です。

日頃からできることは


  • スマホやパソコンの作業中に定期的に休憩をする
    作業を一時間続けたら10分~15分休憩し、遠くを眺めましょう。立体的で奥行きのある風景画などをながめるのも。
  • スマホを使う時は目との距離を保つ
    40センチ以上の距離が推奨されています
  • 疲れを感じたら目の周りを温める
    温めることで血行が良くなり、毛様体筋の緊張がほぐれます。
  • 意識的に瞬きをする
    目の乾燥を防ぎ、ドライアイ対策にも
  • 目薬の活用
    毛様体筋の緊張を和らげるもの、涙の不足を補うものがおすすめです
ほんの少し気を付けて生活することも、スマホ時代の目に優しい生活習慣として、ふだんの生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

今日も一生健命 竹田