2020年6月5日金曜日

ツボ押しでセルフケア

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

四国では梅雨入りが発表されましたが、まだあまり雨の日はないようです。湿度による体調の変化に気をつけて過ごしましょう。

今日はツボ押しによるセルフケアについてお話します。


ツボとは


私たちの体に無数に存在するというツボは、東洋医学では「経穴(けいけつ)」と呼ばれ、五臓六腑の異常「気・血・津液」が滞るところとして、鍼、お灸、マッサージを行うための場所と考えられています。

また、「気」と「血」が循環する通り道を「経絡(けいらく)」と言い、経穴はその経路の上にあると考えられています。経穴を刺激することによって気と血の循環を良くして、未病状態の体を正常な状態に戻そうというのが、鍼灸やマッサージの狙いです。

ツボと臓器はつながっているため、臓器が不調になれば、それと関連するツボも「押すと痛い」「色が変わる」「硬くなる」といった異変が起こります。
東洋医学では、この関係を利用して、外からは見えない臓器の異変を診断したり、ツボに刺激を与えて筋肉の凝りや痛み、内臓の不調、疲労やストレス症状などを改善することができるのです。


ツボの探し方


ツボの位置はおおよそ決まっていますが、体の状態によって微妙に変化します。また人によって場所は多少異なります。
自分の肌をよく観察し、触ってみて、いつもと見た目が違う場所、感触の違う場所を探しましょう。変化は不調のサイン。その経絡や内臓に不調があるかもと知らせています。
肌を見て:色が変わっている、乾燥している、くぼんでいるなど
肌を触って:こりこりしている、張っている、冷たい、痛い、ざらざらするなど

押し方

押すと「気持ちいい」と感じるポイントを探して、軽く押していきます。押す場所によって、また強さによって、3つの押し方を使い分けましょう。
1.親指で押す
手や足のツボは狭い場所にあるので、親指1本で押します。
親指の腹をツボに当て、皮膚を軽く動かすように押し回しましょう。

2.3本指でなでる

痛みがあるとき、リラックスしたいときは強く刺激せず、3本指(人差し指・中指・薬指)の腹でやさしくツボをなでます。
なでるだけでも経絡の流れが良くなり、十分に効果的です。

3.指先をもむ

手と足の指は、3本指(親指・人差し指・中指)でマッサージすると効果的。3本指で関節をはさみ、軽くひねるように動かします。指先と爪の脇は指2本ではさんでプッシュします。

手足の万能ツボ

1.合谷(ごうこく)

症状・効果:万能ツボの代表格。痛み全般と、悪くなった気の巡りの改善に効力を発揮。現代人を悩ます目・肩・腰の痛みに最適・最強のツボです。




押し方:人差し指と親指の骨が交わる部分のくぼみにあります。親指の腹を当て、小指の方向に向けて骨に当たるように押し回します。

2.労宮(ろうきゅう)

症状・効果:メンタルな悩みを抱える人は覚えておきたいツボ。自律神経を整え、緊張を緩める働きがあります。


押し方:手を握ったとき、中指と薬指の間にあります。親指の腹を当てて、もんだりさすったりします。

3.足三里(あしさんり)

症状・効果:胃腸の調子を整えるツボ。全身の血流を促す働きもあり、目の疲れや腰の疲れの改善にも効果的です。


押し方:ひざの皿の外側にあるくぼみから指4本分下。すねの骨の外側。親指の腹を当て、足の中心に向かって押し回します。

4.承山(しょうざん)

症状・効果:ふくらはぎの筋肉が硬いと、腰に負担がかかってしまいます。アキレス腱をもみほぐして腰痛予防を。痔の改善にも効果的。


押し方:ふくらはぎの真ん中。アキレス腱をたどって筋肉にぶつかったところ。両手の指3本の腹を当て、硬いところをもみほぐします。

いろいろなセルフケアの方法があります。ツボも有効利用して、不調を減らしていきましょう。

今日も一生健命 竹田