2020年5月15日金曜日

高血圧の日に考えよう

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

毎日、暑い日が続いていますね。マスク着用で熱中症になるケースもあるようです。感染予防とともに、これから夏に向けて熱中症対策も必要になってきますので、こまめな水分補給や休息をとって過ごしましょう。


今日は高血圧についてお話します。
毎年、5月17日は高血圧の日です。

高血圧は、日本人の三大死因のうちの二大疾患である脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こす最も主要な原因となっています。
しかし、高血圧はサイレント・キラーと呼ばれるように、自覚症状がないために、現在、日本に約4,000万人と推定されている高血圧患者のうち実際に治療を受けているのはわずか2割の約800万人といわれています。


高血圧とは


体を動かしたり寒さを感じたりしたときの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを高血圧症という。収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧症と診断されます。
血圧は「最高血圧」と「最低血圧」を測定することで正常値を把握します。また、病院で測定する場合の「診察室血圧」と自宅で測定する場合の「家庭血圧」では、測定時の状況を加味するため正常値域が異なります。家庭血圧は表の血圧よりー5mmHg値が目安です。

Ⅰ度高血圧 140〜159mmHg かつ/または 90〜99mmHg
Ⅱ度高血圧 160〜179mmHg かつ/または 100〜109mmHg
Ⅲ度高血圧 180mmHg以上 かつ/または 110mmHg以上

どうして血圧が高いといけないの?


血圧もたまに高くなるくらいなら、それほど問題はありません。しかし、高い状態が長く続くと血管に持続的な圧力がかかり、脳、心臓、腎臓の血管の動脈硬化を進行させてしまいます。

高血圧が引き起こす合併症


高血圧が長く続くと、脳、心臓、腎臓等の合併症がおこりやすくなります。
脳卒中(脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血)
心血管心臓病(うっ血性心不全、冠状動脈硬化、心肥大、心筋梗塞、狭心症)
腎臓腎硬化症、腎不全
その他大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症

高血圧を予防する生活習慣



  • 塩分を過剰に摂取しない(減塩)
  • 節酒
  • 禁煙
  • 運動不足を解消し、肥満を予防
  • 野菜や果物を積極的に摂取してミネラルを補給(但し、疾患をお持ちの方は病気の増悪を招くこともあるので主治医と必ず相談してください)
  • 極力ストレスを溜めない
  • 自律神経を整える


まずは定期的な検診で血圧を測り、その数値が正常かどうかを把握しておきましょう。
その上で、健康状態を悪化させる生活習慣を見直し、高血圧の場合は正常値へ戻す取り組みを、正常値の場合は病気のリスク予防として健康な数値を維持しましょう。
血圧も健康状態を知るための重要な項目です。たかが高血圧と軽視せず、不安のある時には医療機関で相談することをおすすめします。

今日も一生健命 竹田