保健師 竹田です。
連休に入っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今年の連休は家で過ごす例年にないお休みになりますが、何年か後にそんな年もあったねとみんなで笑って話せるように、今は頑張って耐えるときですね。
今日は運動とうつの関係についてお話します。
ウォーキングなどの運動を習慣として行うことで、うつ病の予防効果を得られる可能性があることが、米国のハーバード公衆衛生大学院の研究で明らかになりました。
週4時間の運動を行うことで、うつ病を発症するリスクは17%低下するという結果でした。
遺伝的リスクの高い人でも運動は効果的
こうした遺伝的にリスクが高い人であっても、身体活動レベルを高めれば、うつ病リスクを抑えられることが示されました。
運動で脳のインスリン抵抗性を改善できる
運動をするとブドウ糖がすぐ消費され、血糖値が下がります。
さらに運動を習慣化すると、血中のブドウ糖の量をコントロールするインスリンが効きやすい体質になります。
加えて、運動は脳の健康にも良いことが最近の研究で分かってきました。運動の脳への効果に、「インスリン抵抗性」が関わっているといいます。
脳のインスリン抵抗性は認知症の危険因子となり、運動により改善できる可能性があります。
運動が脳の老化を改善
うつ病は認知症とも関連が深く、認知症外来を受診する高齢者の5人に1人でうつ病などの障害がみられるという報告があります。
しかし、ウォーキングなどの運動を続けていれば、認知症の発症も予防できる可能性があることが、明らかになりました。調査の結果、1日の歩数が多い人ほど、あるいは身体活動量が多い人ほど脳容積は大きいことが分かっています。
1日に平均1万歩以上歩く人では、平均5,000歩未満の人と比べて脳年齢が1.75歳若く、また、中強度の身体活動が1時間増えるごとに脳年齢は1.1歳若返るといいます。
運動は激しいものである必要はなく、通常のウォーキングなど中強度の運動でも、脳構造に良い影響があらわれます。
工夫して運動を続けましょう。
今日も一生健命 竹田