保健師 竹田です。
12月も中旬になり、今年も残りわずかとなりました。インフルエンザが流行している地域や学校もあるようです。引き続き感染予防に努めましょう。
今日は痛風についてお話します。
痛風とは
痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。
放置すると激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節が出来たり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。
痛風の予備軍、高尿酸血症とは
尿酸は体の新陳代謝により発生する老廃物です。通常、体内の尿酸は産生と排出のバランスを保ちながら、一定の量に保たれるようになっていますが、尿酸が過剰につくられたり、排出がうまくいかなくなったりすると、体内の尿酸は一定量を超えてしまいます。
こうして血液中の尿酸の濃度が7.0mg/dlを超えた状態が高尿酸血症です。
高尿酸血症は、それだけでは自覚症状はありませんが、尿酸濃度が高い状態が続くと、血液に溶け切れなかった尿酸は結晶化して、関節や組織にたまっていきます。関節にたまった尿酸結晶に対して免疫細胞が反応し、炎症を起こして痛風となるのです。
合併症
高尿酸血症は糖尿病や脂質異常症、高血圧を合併しやすいことでも知られています。これらの生活習慣病は動脈硬化の最大の危険因子でもあり、複数をあわせもつことによって狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患を引き起こすことがあります。
痛風の原因は
尿酸は「プリン体」が分解されてつくられます。プリン体とは、細胞の新陳代謝やエネルギー代謝によってつくられる物質ですが、食品からもプリン体をとっています。プリン体は高カロリー食、レバーやエビなどの動物性食品、アルコール飲料などに多く含まれているので、これらの食品のとりすぎはプリン体のとりすぎにつながるとともに、アルコールは体内でのプリン体の合成を促し、尿酸の排出を抑制することがわかっています。
さらに、高カロリー食や多量の飲酒が招く肥満も、痛風の大きな危険因子となります。肥満は尿酸の排出を悪くするため、体内の尿酸量が増えやすくなります。
危険因子
- 過食
- 高カロリー食
- 動物性食品のとりすぎ
- 多量の飲酒
- 運動不足
予防・改善は
痛風を予防・改善するためには、食べすぎに注意して肥満を改善すること、プリン体を多く含む高カロリー食やアルコールを控えることなどが必要です。
さらに尿酸の排出を促し、痛風の発作を起こさないために、水分を十分にとることも必要です。水分は甘いジュースやアルコール飲料ではなく、水やお茶でとるようにしましょう。
また、ストレスを上手に解消し、適度な運動を行うことも大切ですが、すでに痛風や高尿酸血症を発症している場合は、激しい運動をしたあと一時的に尿酸値が上がり、痛風発作を起こしやすいので、注意が必要です。
さらに尿酸の排出を促し、痛風の発作を起こさないために、水分を十分にとることも必要です。水分は甘いジュースやアルコール飲料ではなく、水やお茶でとるようにしましょう。
また、ストレスを上手に解消し、適度な運動を行うことも大切ですが、すでに痛風や高尿酸血症を発症している場合は、激しい運動をしたあと一時的に尿酸値が上がり、痛風発作を起こしやすいので、注意が必要です。
改善のポイント
- 過食をしない
- プリン体を多く含む食品を控える
- 飲酒は適量を
- 水分を十分にとる
- 適度な運動習慣
- ストレスを上手に解消
改善ポイントを参考に生活習慣を見直し、健診で定期的に尿酸値をチェックしてくださいね。
今日も一生健命 竹田