2018年7月13日金曜日

坐骨神経痛かも?と思ったら

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

梅雨明けし、暑い日が続いています。暑さに慣れていない今は、熱中症になりやすい時期です。暑さ対策に十分気をつけて下さい。

今日は坐骨神経痛についてお話します。

坐骨神経は、腰から足にかけて伸びていて、末梢神経のなかでも1番長く、太い神経と言われています。
坐骨神経痛とは、何らかの原因で坐骨神経が圧迫されることで下半身に痛みやしびれがあらわれる症状を指します。


坐骨神経痛は病名ではなく、疾患に対するひとつの症状です。原因には椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のほか、さまざまな可能性が考えられます。

坐骨神経痛の症状


  • 腰から足にかけて痛みやしびれがある
坐骨神経痛のおもな症状は下半身の痛みやしびれです。腰から足にかけて様々な部位に症状があらわれます。坐骨神経が下半身に広く伸びているため、症状も多岐に及びます。
  • 背中や腰にコリがあらわれる
腰痛に続いて坐骨神経痛が起こる頃には、背中や腰、おしりにコリのようなものがあらわれます。コリがない場合でもつっぱったような感覚や違和感を感じるようになります。
  • 麻痺や歩行障害、尿漏れ
坐骨神経は症状によってある程度の重症度がわかります。ただのつっぱりや違和感ならまだ大丈夫ですが、麻痺や歩行障害、尿漏れがあらわれた場合はかなり重症です。
重症度が高い場合、すみやかに整形外科を受診し、レントゲン、MRIなどの画像診断で原因を特定して適切な治療を受けましょう。


坐骨神経痛の原因


①腰椎椎間板ヘルニア

背骨は、椎体という骨によって構成されています。この椎体と椎体の間には、クッションの働きをする椎間板という軟骨があります。この椎間板がはみだしたり、飛びだしてしまうのが椎間板ヘルニアで、腰部の椎間板で起こると神経を圧迫し、坐骨神経痛を起こしてしまいます。  
同じ姿勢(とくに中腰や前かがみなど)を長時間続けたり、急に重たいものを持ち上げたりしたときに、 発症する危険性があります。

②腰部脊柱管狭窄症   

脊柱管は背骨の中央にあり、脊髄と、それに続く神経(馬尾(ばび)神経)が通っています。 この脊柱管が狭くなるのが脊柱管狭窄症で、腰のあたりで発症すると、腰部脊柱管狭窄症となります。腰部脊柱管狭窄症を発症すると、馬尾神経を圧迫し、腰の痛みや足のしびれなどの症状を起こします。
先天的な原因(生まれつき脊柱管が狭い、弱い)の場合もありますが、多くは加齢によって腰椎が変化し、脊柱管が狭くなってしまったために起こります。

③変形性腰椎症  

腰椎の形が変形し、神経を圧迫して腰に痛みや足のしびれを起こすのが変形性腰椎症です。   
原因としては、加齢、同じ姿勢を長時間続ける、運動などで腰に過度の負担をかける、などがあげられます。また、変形性腰椎症は脊柱管狭窄症の原因にもなります。

この他にも、腰椎分離症やすべり症、梨状筋(りじょうきん)症候群、外傷による圧迫、帯状疱疹、カリエス、脊髄腫瘍や骨盤内腫瘍といった腫瘍、糖尿病、アルコール依存症、喫煙、ストレスなどの原因で起こる場合もあります。
また、これらの疾患や原因がなくても、発症することがあります。


坐骨神経痛の予防法


日頃から適度の運動やストレッチを心がけている方は骨盤の安定化の補助や、関節の柔軟さがあればケガや疲労も溜まりにくくなるので、予防法としては非常に有効です。 

ご自宅で出きるストレッチのうち、梨状筋や中殿筋など臀部のストレッチが寝た状態で簡単にできます。

他にも太ももの内側を伸ばす内転筋や腰方形筋、足裏を伸ばすハムストリングスのストレッチを合わせてやるのがお勧めです。 

座りっぱなしだと腰椎から大腿骨の大転子部分に伸びている大腰筋という筋肉が収縮しっぱなしになり伸びにくくなります。この筋肉が弱くなると骨盤の不安定化によるポッコリおなかになり内臓を正常に支えきれなくなるので腹筋とともに鍛えておきたい筋肉ですね。 


坐骨神経痛になってしまったら?


もし、坐骨神経痛になってしまったらまず病院に行ってレントゲンを撮ってもらいましょう。
慢性的なものによるものなのか、後天的な理由での圧迫による神経痛によるものなのか筋肉の硬直によるものなのか原因を探らなければなりませんし、生活習慣の中に理由があるのか環境によるものなのかによっては治療効果も変わってきます。 


今日も一生健命 竹田