2023年3月2日木曜日

女性の健康週間

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

3月に入り、少しずつ暖かくなってきたかなと感じます。年度の締めくくりで忙しい月ですが、体調に気をつけて過ごしましょう。

日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は、産婦人科医が女性の健康を生涯にわたって総合的に支援することを目指し、3月3日ひな祭りを中心に、3月8日国際女性の日までの8日間を「女性の健康週間」と定め、2005年にその活動を開始しました。

2008年からは、厚生労働省も主唱する国民運動として、女性が生涯を通じて健康で明るく、充実した日々を自立して過ごすことを総合的に支援するため、国や地方公共団体、関連団体が一体となり、さまざまな活動を展開しています。

  • 女性の健康に関する情報発信のためのイベント、市民公開講座の開催
  • シンボルマークバッジの着用
  • 病院・医院等での『女性の健康週間ポスター』の掲示
  • 新聞等による啓発情報の発信
  • ホームページでの活動紹介、 等


ライフステージと健康

女性は思春期、成熟期、更年期、老年期と、そのホルモン状態によって、また、結婚や育児などのライフステージによって男性とは異なった心身の変化をしています。

女性ホルモンは思春期から更年期まで、卵巣から分泌されるホルモンですが、男性のように一定に分泌されるのではなく、月経~排卵~月経という、およそ1か月単位でくり返される大きな変動があります。

また、女性には更年期があり、男性の性ホルモンが加齢によって緩やかに下降するのに対し、女性では急激な減少と喪失という、大きな性ホルモンの動きが40歳代後半~50歳代に訪れます。

つまり、月経痛、月経前症候群(PMS)や、片頭痛、子宮内膜症、卵巣嚢胞や乳腺腫瘍など、性ホルモンの動きによって誘発されやすい疾患や症状が増え、妊娠・出産・産褥以外の健康問題が増えているのです。

現代女性の健康問題


現代のライフスタイルは、結婚や出産が遅く、かつ出産数は世界最低レベルですが、就労率は(先進国中では)低く非正規雇用者が多くなっています。

一方、世界一長寿になって、高齢女性の人口割合は増えており、独居老人の経済問題、健康問題が大きな社会負担になっている現状があります。女性は男性よりも長寿ですが、日常生活に支障のない健康寿命はそれほど長いわけではなく、医療や介護を必要とする期間が平均でも10年以上あるのが特徴です。

女性には、男女共通の健康問題である、がんや心臓血管系疾患以外にも、男性とはやや異なった健康問題(骨粗しょう症・骨折、関節・筋肉の変形や弱化、認知症など、女性ホルモンの低下に関連して起こりやすい問題)が多く、すぐに死に到らならなくとも生活の質を著しく落とす可能性があります。
閉経し、女性ホルモンが失われる50代は、急激にこのような変化が起こってくる要注意期間と言えます。

過去ブログ投稿も参考にしてください。

月経前症候群 2020年4月17日投稿
更年期障害 2022年7月15日投稿
骨粗しょう症 2022年10月21日投稿



今日も一生健命 竹田