みなさん、こんにちは。
保健師 竹田です。
春の陽気かと思えば、また気温が下がっているようです。三寒四温で少しづつ春が訪れるのかなと思います。体調の変化に気を付けてお過ごしください。
今日はレジリエンスについてお話します。
コロナ禍で社会不安が続く中、感染に対する不安や急激な生活様式の変容へのストレスなどから、「コロナうつ」と呼ばれる抑うつ状態となる人が増加しています。人との交流の減少や行動制限の長期化などから、少なからず何らかの精神的な不調を感じている人も多いものと思われます。
しかし、こうした心へダメージを負う人が多い一方で、いったんは気持ちが落ち込んだものの、自分なりに新しい生活様式に順応して、前向きに軌道修正ができている人もいます。その違いは何なのでしょうか。
困難や逆境にあってもすぐ立ち直れる人は「レジリエンスが高い」と評されています。誰も経験したことのないウィズコロナの時代、「レジリエンス」を知り、鍛え、自ら高めていく意識を持つことは、健やかに生きるための鍵を握るものとして注目を集めています。
レジリエンスとは
困難や脅威に直面している状況に対して、「うまく適応できる能力」「うまく適応していく過程」「適応した結果」を意味する言葉のこと。
もともとは物理学の用語として用いられ、「外力による歪みを撥ね返す力」として使われ始めました。一度踏まれたり、押しつぶされたとしても、すぐに立ち直り、復活するイメージです。
レジリエンスは誰にでも備わっていますが、その人の性格や考え方、育った環境や生活など、さまざまな要因によって程度の差が生じてしまいます。しかし、最新の心理学の研究では、後天的にレジリエンスを高めることが可能であることが分かっています。
レジリエンスを高める目的
- 心の健康を保ち、ストレスと上手に付き合う
強いストレスを感じることによるメンタル不調は、組織においても大きな課題となっています。ストレス社会で働く現代のビジネスパーソンにとって、上手にストレスに対処しつつ、メンタルを回復させる力は不可欠です。
- ストレスを自分の成長につなげる
期待できるメリット
- 逆境においても落ち着いて対処できる
- 問題が起きた際に素早く立ち直れる
- 変化に柔軟に対応できる
- 従業員の心身の健康を維持向上できる
レジリエンスを高めるためには
なるべく健全な考え方をすることも大切です。変化を受け入れること、楽観的に考えること、つらい経験から何を学んだかを整理することなどが、ポジティブになるためには大切です。
また、肉体とストレスは密接な関係があるため、健康でいることも大切です。適切な栄養、十分な睡眠、水分補給、定期的な運動を取り入れることで、ストレスに強い心と身体をつくれます。
誰かに助けを求める
必要なときに誰かに助けを求めることが、レジリエンスを高める上で非常に重要です。場合によっては専門家の力が必要なときもあります。大切なのは、一人ではないと自覚することです。
今日も一生健命 竹田