2021年8月27日金曜日

疲れがとれないときは

 みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

8月も終わりに近づいてきました。もうすぐ夏休みも終わりですね。この夏はコロナの流行もあり出かけることが難しく、夏休みの思い出もあまり作れずでしたが元気に過ごせたので良かったです。

今日は疲労についてお話します。

疲労とは

疲労は、生体の恒常性を保つために休息が必要であることのサインであり、過剰な活動によって疲弊して病気になるのを防ぐための重要な症状です。

元気な人でも過度の労働では疲労感や倦怠感を感じます。これらは休息を取れば自然と回復するため「生理的疲労」と呼ばれます。
一方、休んでも疲労感や倦怠感が回復しない場合、あるいは疲労を感じさせるほどの労働もしていないのに疲労感や倦怠感を感じるときは、「病的な疲労・倦怠感」として区別することがあります。

季節の変わり目には、体調の変化を感じやすくなります。寒暖の差が大きくなることでの不調もありますが、この「だるい」という感覚は、色々な病気のサインの可能性もあります。

  • 感染症や慢性的な炎症性疾患などによる老廃物の蓄積
  • 貧血や心疾患、肺疾患などによる低酸素状態
  • 低血圧
  • 更年期障害や、糖尿病、甲状腺機能低下症など、内分泌ホルモンの乱れ
  • 低栄養、電解質の異常、神経活動の低下
  • アルコール中毒を含む薬物中毒



慢性疲労症候群とは

原因不明の強い疲労感が少なくとも 6 カ月以上持続し、その疲労感によって社会生活に支障をきたす病気です。この強い疲労感は安静によって改善せず、身体活動や精神活動によって悪化することがあるのが特徴です。
疲労以外に筋力低下、筋肉痛、思考力低下・集中力低下、不眠などの症状が認められ、日常の活動量が減少します。

慢性疲労症候群は症状が多岐にわたるということもあり、今出ているその症状が、慢性疲労症候群によるものか、病気によるものかに気づくことが難しい傾向にあります。

慢性疲労症候群と似ている病気としては、悪性腫瘍、自己免疫疾患、急性・慢性細菌感染症、HIV感染症、慢性炎症性疾患、神経筋疾患、内分泌疾患、呼吸器疾患、循環器疾患、消化器疾患などがあり、内科、外科と幅広い病気が疑われます。
特に、精神面の症状で見てみるとうつ病と似ているため、医療者でも気づきにくいこともあります。

生活習慣のポイントは


睡眠

睡眠をしっかりと取ることで疲労を軽減することができます。質の良い睡眠が取れるように環境を整えていきましょう。
質の良い睡眠をとるためには副交感神経を活発にすることが大切です。スマートフォンやパソコンなどの電子機器は睡眠前になるべく見ないようにし、ストレッチなどをして心身ともにリラックスした状態を作りましょう。
規則正しい睡眠はホルモンバランスを整えてくれます。なるべく毎日同じ時間に就寝することを心がけましょう。
また、ストレスが原因になると考えられるためストレスを適度に解消できるように働きかけていくとよいでしょう。

栄養

栄養不足は疲労を招き、なかなか改善へ至らせることもできません。
バランスのとれた食事を摂ることも必要ですが、エネルギーを作りたい方がビタミンB1とミネラル、ストレスが続いている方はビタミンC、たんぱく質、カルシウムを積極的に摂られることをおすすめします。食事の内容だけでなく3食しっかりと食べることを意識しましょう。

特に朝食は、1日動くためのエネルギー源となり、1日のリズムを作るために非常に重要です。また、朝食を抜くことでお腹が空いてしまい昼食あるいは夕食で過量摂取、いわゆるドカ食いをしてしまいます。特に夜ドカ食いをすると消化に負担がかかることから、質の良い睡眠をとることができなくなります。食事の内容とともに3食食べることを意識して下さい。

疲労・倦怠感が長く続くときは、何らかの病気が隠れているのかもしれません。いずれの場合でも、早期発見、早期治療が大切です。

今日も一生健命 竹田