2021年7月16日金曜日

紫外線と目の病気

 みなさん、こんにちは

保健師 竹田です。

雷や雨の日が続いていますが、そろそろ梅雨明けでしょうか。梅雨明けすると一気に暑くなりそうですが、身体を徐々に慣らしていきましょう。

今日は紫外線と目の病気についてお話します。

夏に増加する病気としてニュース等で熱中症が多く取り上げられていますが、その一方で意外と知られていないのが、紫外線を原因とする目の病気です。
1年のうちでも紫外線の量が多くなるこの時期は、目の健康を守ることも大切です。

紫外線を原因とする目の病気としては、白内障、翼状片、黄斑変性症などが挙げられます。

このうち、白内障と黄斑変性症に関しては、「加齢が最たる原因として発症する」目の病気として非常に有名です。

しかし、これらの病気は根本的な原因が解明されておらず、加齢とは別に「紫外線を浴びること」も数ある原因の1つに考えられているのです。


白内障とは

目の中には水晶体といって、カメラのレンズに相当する部分があります。正常な水晶体は透明で、外から目の中に入ってきた光を屈折し、網膜にピントを合わせる役割をもっています。この水晶体が濁ってきてしまい、透明ではなくなった状態を白内障といいます。
症状は、目がぼやける、かすむというものが代表的ですが、他にも明るいところでまぶしい、メガネの度数が合わない、細かいものが見えない、ものがだぶって見える、などの症状が出ることもあります。

翼状片とは

翼状片は、白目(結膜)の部分が異常に繁殖して、角膜(黒目)の上にかぶさるようになってしまう目の病気です。屋外での紫外線、コンタクトレンズ長期装用などで目への刺激が多い人がなりやすい病気です。
症状は、角膜が引っ張られて乱視が出現する、充血しやすい、目がゴロゴロするなどのほか、角膜の中央部まで覆い被さってくると視力が低下してきます。


黄班変性とは

眼の中の網膜というカメラのフィルムにあたる膜の中心に出血やむくみをきたし、視力が低下する病気です。放置すると進行して、視力の回復が不能になってしまいます。
症状は
視界が歪む、視界の中心部が見えづらくなる、注意して見ようとしても見たいものが見えづらくなるなどが挙げられます。

目の健康を守る紫外線対策

1.サングラスの着用

選ぶポイントとしては、

  • UV-Aがカットできる紫外線透過率の低いもの
  • レンズが大きくて目の周りを覆い、目の側面にフィットするもの
  • レンズは透明なものが望ましい

などが挙げられます。

さらに、紫外線透過率とは文字通り紫外線をどれだけ通すかを示したもので、その数字が低いほど紫外線をカットするということになります。「透過率0.1%以下」などと表示されているサングラスが望ましいです。 紫外線は地面に反射して目に届くこともあるため、レンズが大きく、隙間をつくらないために目の側面もフィットするものが望ましいです。
意外かもしれませんが、あまりにも濃い色のレンズを使うと瞳孔が開いてしまい、通常よりも多くの紫外線を浴びることになってしまう可能性があります。


2.帽子の着用、日傘の使用

対策の2つ目は帽子の着用並びに日傘の使用です。
特に紫外線対策として有用とされているのは、

  • 帽子はつばが7㎝以上あり、形は正面と側面もカバーできる「ハットタイプ」が望ましい
  • 帽子も日傘も、生地が厚く、色の濃いものがよい


目を守るためにも紫外線対策を行い、少しでも目に違和感を感じたら眼科を受診することをお勧めします。

今日も一生健命 竹田