2020年12月4日金曜日

脂肪肝との向き合い方

皆さん、こんにちは。

保健師 近藤です。

今週から12月に入り2020年も残り1ヶ月となりました。寒さも厳しくなってきました。風邪をひかないように免疫を高めとかないといけないですね。また、寒くなると肩を丸めて身体を縮ませがちです。肩こりなどの原因にもなります。そんな時に少しでもいいので、姿勢を正し深い呼吸を行い肺に酸素をしっかり送ることも大事になってきます。肩甲骨のストレッチなどもいいかもしれません。

今日は問診をしている時に、肝機能が悪くて脂肪肝と言われたが、頑張っているのに痩せないということを相談されたので、時間もなく適切なアドバイスが出来なかったので、今後のためにも脂肪肝などについて話していきたいと思います。

脂肪肝とは…食べ過ぎや運動不足のために余った糖質や脂質が中性脂肪に変わり、肝臓に過剰にたまって、脂肪が肝臓全体の30%以上を占めるようになった状態をいいます。

肝臓に脂肪がたまる「脂肪肝」は軽くみられがちでしたが、近年は非アルコール性の脂肪肝が大変注目されています。放っておくと肝臓の機能悪化や肝硬変などの病気に進展、動脈硬化が進行しやすくなります。脂肪肝には特効薬は存在しません!!

肝臓は再生能力・代償能力に優れ、ダメージを受けても残った細胞が働き機能を維持します。肝臓には痛みなどの症状が出ることはあまりないので、肝臓に異常があっても気付かず、気付いたときには病気がかなり進んでいる場合があります。

インスリンには肝臓などに作用して血糖値を低下させる作用があるが、その臓器に脂肪が蓄積すると、インスリン抵抗性が生じます。肥満でなくとも肝臓や骨格筋といったインスリンが作用する臓器に脂肪が蓄積するとインスリン抵抗性が生じ、その結果、高血糖や高インスリン血症になりやすくなります。

お酒の飲み過ぎが肝臓にわるいことは一般的に知られていますが脂肪肝の最も多い原因は食べ過ぎです。日本人における軽度の脂肪肝は、いわゆる肥満体型ではない、見た目がスリムな人にもみられる。たった2〜3kg体重が増えただけで肝臓に脂肪がたまる可能性があります。

「運動不足の人」「間食が多い人」「果糖をとり過ぎる人」は注意が必要です。果物や清涼飲料水などに多く含まれる果糖は、摂取すると中性脂肪となって肝臓に蓄積されやすい性質をもっており、間食も、繰り返すと余分な糖質や脂質を摂取することになります。 

〇主食・主菜・副菜をそろえるようにして、良質なたんぱく質をとりましょう。

バランスのとれた1日3食の基本の形は「主食1品」「主菜(魚、肉、卵、大豆製品など)1品」「副菜(野菜、きのこ、海藻類)2品」が1回の形です。

主食や主菜を2品以上くみあわせるのは、エネルギーが過剰になるのでさけましょう。

外食をする方は主食、主菜、副菜のそろった定食をえらぶようにしましょう。

丼やめん類など単品のメニューのときは野菜を使った小鉢をプラスするなど、バランスをよくしましょう。

〇糖質、脂質は過剰にとらないようにして、肥満にならないようにしましょう。

食事を気を付けても、間食が多いのではエネルギー過多になってしまいます。

菓子やジュース、果物は糖質が多くなります。間食は少しと思っても高カロリーです。

砂糖のとりすぎは、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。

果物を食事の代わりにたくさん食べる人もいますが、多くとりすぎないようにしましょう。たくさんとれば、果糖が脂肪肝を招き、肥満にもつながります。

〇野菜や海藻、きのこ類などをとって食物繊維やビタミン類をとるようにしましょう。

野菜は1日350gはとりたいです。

足りない場合は副菜を2種類にするなどしましょう。

食物繊維は、腸からの糖質や脂質の吸収を遅らせ、低エネルギー食品であり、食事の始めに十分に摂取し、胃のスペースを占めておくと、食べ過ぎを防止できます

〇アルコールは習慣になりやすいので控えましょう。つまみが高カロリーにもなります。

飲酒量、期間がつもるほど、肝臓の病気に近づくので注意してください。

仕事上や、どうしてもやめられない人は、1~2杯くらいはと妥協してしまうと、その分回復に長い期間がかかります。

〇運動は定期的にしましょう。

お団子1本100kcalちょっと。60kgの人ならウォーキングを30分くらいしないと消費できないということになります。

摂取したエネルギーを運動で消費するのは意外に大変です。

男性では1日9000歩、女性では8500歩が目標ともいいますが、運動の習慣がない方はすぐには9000歩や8500歩というのは無理があります。まずは今より1000歩多く歩くことを心掛けてはいかがでしょうか。1000歩は10分くらいに相当すると言われています。

肝臓などにたまった脂肪は遊離脂肪酸として放出され、運動のための直接的なエネルギー源になります。1週間に250分以上、1日に換算して30分以上の運動を続けると、肝臓にたまった脂肪が減りやすくなります。遊離脂肪酸が使われるのは、運動を開始して10分後くらいからなので、脂肪を燃焼させるには、運動をある程度の時間続ける必要がります。

食事と運動を気をつけることが大事になってきます。頑張ってるのに思うように体重が落ちないと辛いですし、頑張ることに疲れてきます。無理しない程度でして頂けたらと思います。

現在もコロナ感染者は増えており、気を引き締めないといけない状況は続いています。

手洗い、うがいや3密をさけるなどしつつ良い週末をお過ごし下さい。