保健師 竹田です。
日差しが強くなってきて、夏の気配を感じます。熱中症の方も出ているようですので十分お気をつけ下さい。
5月31日は世界禁煙デーです。
今年度は、受動喫煙による健康への悪影響から人々を守ることを目的として、「 2020
年、受動喫煙のない社会を目指して~たばこの煙から子ども達をまもろう~」
を禁煙週間のテーマとし、禁煙及び受動喫煙防止の普及啓発を行っています。
日本でも2020年の東京オリンピックにむけ、受動喫煙防止の法改正の協議が行われています。
受動喫煙防止法としては2003年に施行された健康増進法があります。
しかしこれは罰則のないもので、日本は依然として受動喫煙防止の後進国といわれています。
受動喫煙とは
自分でタバコを吸うことを「能動喫煙」タバコを吸わない人がタバコの煙の混ざった空気を吸わされることを「受動喫煙」と言います。
火のついた紙巻タバコの先から立ち上る煙を「副流煙」喫煙者がフィルターを通して吸い込む煙を「主流煙」とよびます。
能動喫煙で起こる病気は、受動喫煙でも起こりうるといわれ、大人では少なくとも10種類以上の病気が受動喫煙によって起こることが確実あるいは強い可能性があるとされています。
家庭の受動喫煙によるリスク
- 全死亡 1.1~1.3倍
- 肺がん 1.2~1.3倍
- 副鼻くう癌 2.0倍
- 虚血性心疾患 1.3倍
- 脳梗塞 1.5~2.0倍
- 末梢動脈閉塞症 1.9倍
- 慢性閉塞性肺疾患 2.0~5.0倍
- アレルギー性鼻炎 1.4倍
- 気管支喘息 1.5~3.0倍
- 呼吸器症状 1.5~4.0倍
受動喫煙は日本人の主要死因である癌、虚血性心疾患、脳卒中、呼吸器疾患のリスクを増やします。
また、糖尿病、メタボリックシンドローム、末梢動脈閉塞症、うつ病、労働災害などと家庭や職場の受動喫煙との関連を示す報告が増えています。
職場での受動喫煙防止対策
平成27年から職場においての受動喫煙防止対策について、事業者に努力義務が規定されました。
ハード面の対策(施設・設備など)
- 敷地内全面禁煙
- 屋内全面禁煙
- 空間分煙
- 十分な換気措置
ソフト面の対策(計画・教育など)
- 受動喫煙防止対策の担当部署の指定
- 受動喫煙防止対策の推進計画の策定
- 受動喫煙防止に関する教育、指導の実施等
- 受動喫煙防止対策に関する周知、掲示等
世界禁煙デー、禁煙週間のこの機会に受動喫煙について見直し、家庭・職場においてひとりひとりが受動喫煙について考えましょう。
今日も一生健命 竹田