2024年1月26日金曜日

温度差が引き起こすヒートショック

 こんにちは、山内です。

寒波の影響で寒い日が続きますね。体調にはお気をつけください。

今回は、気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こるヒートショックについてです。


あたたかい部屋から寒いトイレや浴室に移動すると、身体が温度変化にさらされて、血圧が変化し、失神や不整脈、脳卒中や心筋梗塞を起こし、入浴中の溺死や急死につながることもあります。 

特に冬場や入浴時は、ヒートショックが起こりやすいので注意と予防が必要です。 

ヒートショックは65歳以上の高齢者、高血圧や糖尿病などの動脈硬化の基盤がある人、肥満や睡眠時無呼吸症候群、不整脈の人が影響を受けやすいです。

こういった方は、ヒートショックの対策をして入浴するようにしましょう。

若い人でも食事後・飲酒後にお風呂やサウナに入ってしまうとヒートショックのリスクが高まります。

気温差に影響される血圧の変化は、年齢に関係なく誰にでも起こります。

自分は元気だから大丈夫ではなく、自分にも起きるかもしれないと意識することが大切です。


<入浴についての注意点>

・入浴前と入浴後に水分を補給する

・食後1時間以上空けてから入浴する

・お酒を飲むなら入浴後に

 飲酒すると、血管が拡張し血圧低下を起こしたり、体の反応も低下して転倒しやすくなります。危険性が高まるので、飲酒後の入浴は避けましょう。

・部屋間の温度差をなくす

 脱衣所や浴室に暖房器具を設置するなどして暖かくしておくことが大切です。

 浴室内に暖房器具がなくても、浴槽にお湯を溜めるときにシャワーを使って高い位置から浴槽に注いだり、お湯を張った浴槽のフタを開けておくなどすれば、浴室内は暖まります。

・ゆっくり温まる

 入浴時にはいきなり浴槽に入らず、心臓に遠い手や足からかけ湯をするなど、お湯の温度に体を十分に慣らしてから浴槽に入るようにすることで、急激な血圧の変化を防げます。

・浴槽の湯温を低めにする

浴槽の湯温が高いと心臓に負担がかかります。38℃~40℃程度のぬるめのお湯から入り、熱いお湯を足して徐々に温めるようにしましょう。

・長湯をしない

長湯をすると、心臓に負担がかかり、疲労感が増し、転倒しやすくなります。

・浴槽から急に立ち上がらない

浴槽から出るとき、急に立ち上がると血圧は急激に下がります。立ちくらみを起こし、転倒のリスクが高まります。

・他の人が声かけする

入浴中にヒートショックが起きても、他の人がすぐ発見して処置をすれば、溺死にまでは至らないことが多くあります。

家族などが入浴時に声がけをし、安否確認をすることも大切です。

<トイレでの注意点>

・トイレに暖房器具を置く

 浴室や脱衣室と同様、トイレも小さな個室であり、寒い空間であるのが通常です。

・いきみすぎない

 排便の際にいきみすぎると心臓への負担が高くなります。また、排便後は急激に血圧が下がり、血圧の乱高下が激しくなります。


ヒートショックは予防できます。トイレや入浴時にヒートショックが起こりやすいことを認識していただき、予防対策を取り入れてみてください。

それでは、よい一日を。山内