2022年10月19日水曜日

糖尿病の合併症とは

みなさん、こんにちは😀

保健師 曽我です。

当院がある西条市では、今年は3年ぶりの西条祭りが通常開催されましたね🎉

天気も良く、お祭り日和でした🌞また、来年も開催できるといいのですが。


今回は、糖尿病の合併症についてです。

☆糖尿病とは

誰でも食事をすると、一時的に血糖値が高くなりますが、「インスリン」というホルモンがすい臓から分泌されることで、時間とともに正常値に戻ります。ところが、このインスリンの分泌量が少なくなったり、インスリンが分泌されてもうまく働かなくなったりすると、血糖値が高い状態が続いてしまいます。これが、糖尿病です。

血糖値が高くても、初期のころは自覚症状がほとんどないため、糖尿病に気づかなかったり、気づいていてもつい治療をおろそかにしてしまう人も少なくありません。しかし、そのまま放置して病気が進行すると、多くの場合、合併症が起こります。


☆糖尿病の合併症とは



三大合併症(細小血管症) 

網膜症、腎症、神経障害の三つあるため「三大合併症」と呼ばれ、糖尿病に特有、すなわち糖尿病だけで起る障害です。これらは主に、高血糖によって、細い血管が損なわれる結果起ります。

①糖尿病性網膜症

眼底の血管の障害を引き起こし、ものが見えにくくなります。ひどくなると失明することもあります。


②糖尿病性腎症

腎臓機能の障害を引き起こし、タンパク尿やむくみが現れます。進行すると慢性腎不全に陥り、人工透析が必要になることもあります。


③糖尿病性神経障害

末梢神経の障害を引き起こし、全身にさまざまな症状をもたらします。足のしびれや痛みで始まることが多く、ひどくなると足の神経が麻痺します。最悪の場合、壊疽を起こし、足の切断を余儀なくされることもあります。


動脈硬化(大血管障害) 

糖尿病の合併症は細い血管だけでなく、太い動脈にもおよびます。糖尿病は動脈硬化の危険因子の1つとしても知られており、また、高血圧や脂質異常症、肥満などを合併しやすく、これらの病気と相まって動脈硬化を進行させます。糖尿病のある人は、そうでない人よりも10~20年、動脈硬化が早く進むともいわれており、その結果、脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患のリスクが高まります。


その他

高血糖が著しい場合には、体の抵抗力が弱くなり、感染症(かぜやインフルエンザ、膀胱炎、歯周病、結核など)にかかりやすくなります。


このように合併症の多い糖尿病ですが、糖尿病には大きな問題があります。それは糖尿病初期には「症状が全く出ない」ということです。自分が病気であることすら気づかずにいる方がたくさんおられます。また糖尿病であることが分かっても、症状がないために通院が滞ることも多々あります。 糖尿病はサイレント・キラー(silent killer)とも呼ばれ、知らず知らずのうちに身体をむしばんでいく恐ろしい病気です。

糖尿病は慢性疾患の1つであり、治療と自己管理が生涯必要な病気ですが、これらをきちんと行えば、通常の生活をおくることができます。「きちんとコントロールをすることで合併症に悩まされない人生を生きる」ということが、目標になります。


早期発見、早期治療で上手に糖尿病と付き合い、合併症を予防しましょう✊


本日もお読みいただきありがとうございました😄

曽我