2021年5月21日金曜日

ストレスと食欲の関係


みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

早くも梅雨入りし、雨の日が続いていますね。気候や気圧の変化に体調を崩しやすい時期ですが、無理せずお過ごし下さい。

今回はストレスと食欲の関係についてお話します。

「やけ食い」と言う言葉があるように、ストレスを感じたときに、つい暴飲暴食をしたことがある人は少なくないのではないでしょうか。

飲食することでストレスを解消しようとすることは、食欲が間違った方向に暴走している証拠です。
食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると体調不良や体重増加を招きやすく、そうした自己嫌悪からさらにストレスが溜まり、また飲食に走るという負のスパイラルに陥りやすくなります。

また、なかには逆にストレスから食欲が落ちてしまい、痩せ細ってしまう人もいます。
体にダメージを与えない、正しい方法でストレスを解消して、食欲をコントロールできるようになりましょう。



脳の興奮が原因


ストレスが溜まっていくと、心だけでなく脳にもストレスがかかってきます。

脳がストレスを感じると「大脳辺縁系」という部分が興奮し、「ドーパミン」というホルモンが多く分泌されるようになります。ドーパミンは摂食中枢に働きかけ、食欲を増大させる作用があります。

また、ストレスを感じると、満腹中枢を刺激して食欲を抑える「レプチン」というホルモンの働きが鈍くなるといわれています。レプチンの働きが鈍くなってくると、正常に満腹中枢を刺激することができなくなってしまいます。

ストレス食いチェック


□ お腹が空いていないのに、限界まで食べてしまう
□ 無意識のうちにお菓子を1袋空にしている
□ イライラを感じると、いつのまにか食べ物に手が伸びてしまう
□ 机の中やカバンにいつもお菓子を置いている
□ 味わわずに一度にたくさんの量を食べる
□ 気晴らしを食べることに求めてしまう

3つ以上当てはまる人はストレス過食をしている可能性が高いです。

過食を続けると起こるリスク


過食を続けると体重増加、むし歯などのほか以下のリスクがあります。
  • 唾液腺の肥大
過食すると唾液腺が慢性的に刺激されるため、唾液腺が肥大していきます。
唾液腺が肥大すると唾液腺の周りに痛みが起きたり、発熱する症状が現れることがあります。

  • 誤嚥性肺炎
過食すると嘔吐によって誤嚥性肺炎を発症しやすくなります。
食べ物などが誤って気管や肺などに入ってしまい、細菌が繁殖して、炎症を起こしてしまう病気です。誤嚥性肺炎は「発熱」「激しい咳」「たん」などの症状が現れます。

  • 逆流性食道炎
過食して嘔吐を繰り返すことにより逆流性食道炎を発症しやすくなります。
胃酸や胃の中の食べ物が食道に逆流し、食道で炎症が起こる病気です。
逆流性食道炎は「食後の胸焼けや痛み」「ゲップ」「喉の違和感」などの症状が現れます。

  • 摂食障害
摂食障害になると、過食後に吐き出すようになってしまいます。
過食嘔吐を繰り返すことで、栄養状態が悪くなり、罪悪感から精神的に不安定になっていきます。

ストレス過食をやめるには


  • 日記や記録をつける
  • 散歩に行く
  • 運動など他のストレス解消法を見つける
  • 手に入る場所に食べ物をおかない
  • 歯を磨く
  • ガムを噛む
  • 食べたくなったら寝る
  • 炭酸水を飲む
  • 読書をする
  • 深呼吸をする
過食を繰り返す、過食をやめたいのにやめられない、過食後に吐いてしまうといった症状が続くときは病院へ相談しましょう。


今日も一生健命 竹田