2019年7月19日金曜日

風疹の対策を

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

雨が続いていますね。大雨になるところもあるようで、災害には十分ご注意下さい。

厚生労働省では、2022年3月31日までの間に限り、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性で、風疹に対する抗体価が十分でない方については、予防接種法上の定期接種としています。

【目標】(1)2020年7月までに、対象世代の男性の抗体保有率を85%に引き上げる
    (2)2021年度末までに、対象世代の男性の抗体保有率を90%に引き上げる



風疹とは


風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症で、風疹への免疫がない集団において、1人の風疹患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。
風疹ウイルスの感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。

症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。
また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。
また、風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が感染すると、先天性風疹症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。


治療・予防



発熱、関節炎などに対しては解熱鎮痛剤が用いられますが、特異的な治療法はなく、症状を和らげる対症療法のみです。

弱毒生ワクチンが実用化され、広く使われています。

先進国ではMMR(麻しん・おたふくかぜ・風しん)混合ワクチンとして使用している国がほとんどですが、日本国内では、1989年4月~1993年4月までの4年間、麻しんの定期接種(生後12か月~72か月未満)の際に、選択しても良いという形で導入されましたが、おたふくかぜワクチン株による無菌性髄膜炎の多発により中止となり、それ以降使用されていません。
2006年度からMR(麻しん・風しん)混合ワクチンが定期接種に導入され、1歳と小学校入学前1年間の幼児(6歳になる年度)の2回接種となりました。

今回の対策では順次、クーポンが配布されますが自治体により開始時期や対応が異なるためお住まいの市区町村にお問合せ下さい。
風疹の拡大防止のため検査を受けることをお勧めします。

今日も一生健命 竹田