2017年9月29日金曜日

40歳をすぎたら眼底検査を

皆さん、こんにちは。

保健師 近藤です。

早いもので、今週で9月も終わります。
金木犀のいい香りもしてきました。お祭りが近づいてきましたね。気持ちが高まってきている方も多いのではないでしょうか。
この時期、気温の差から体調を崩しやすいので気をつけて下さい。


今日は、受診者の方もよく受けられている健診の項目の1つ、『眼底』検査についてお話したいと思います。


眼底検査;
瞳孔の奥にある眼底を、眼底カメラや眼底鏡という器具を用い、レンズを通して観察し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査です。

眼底てどこの部分?となりますが…

仰向けに寝たときの眼球の形を、ふたのついたお椀と考えてください。ふたは黒目(角膜)ですが、これは透明なのです。そしてお椀の中身は澄まし汁(水晶体、硝子体)で、これも透明です。 ですから、ふたの上から光をあてればお椀の底をのぞくことができるのです。「眼底」とは、このお椀の内側の部分をさします。


お椀の内側には一人一人に個別の絵柄が描かれています。最も目立つ模様は「網膜血管」と「視神経乳頭」です。「網膜血管」は人体の中で唯一、外から直接見ることのできる血管です。動脈硬化、高血圧、糖尿病などでおこる全身の血管の変化がここに現れます。「視神経乳頭」は脳とつながっている視神経の端末です。脳の病気(脳圧亢進など)や目の病気(緑内障など)で変化が現れます。



眼底検査で何がわかるのか?

眼底検査は、網膜剥離や眼底出血、緑内障などの目の病気を調べるときに行ないます。
なかでも、緑内障が疑われる人の発見に重要な検査です。日本人の場合は、眼圧が正常範囲内でも視神経障害が起こる「正常眼圧緑内障」が多いので、この病気を早期発見するためには、眼底検査における視神経乳頭の所見が決め手となります。
また、網膜の病気だけがわかるだけでなく、動脈硬化の進み具合がわかります。眼底には脳へと繋がる視神経の出入り口がありますので、脳内の血管の状態を推測することで、脳の病気や診断にも役立ちます。

検査結果の判定

 網膜剥離がおこると青白く混濁して見え、さらに進行すると盛り上がり、しわ状に見えます。糖尿病網膜症では、眼底の毛細血管瘤や血管新生、出血斑を認めます。
緑内障が疑われる場合は、視神経乳頭が白くなり、陥凹を認めます。ただし、強度の近視の人にも視神経乳頭の陥凹がみられる場合がありますので、緑内障かどうかの診断は、視野検査、眼圧検査、細隙灯顕微鏡検査、隅角検査などを行なって、それらの結果を総合的に見て行ないます。

緑内障は眼の成人病とも呼ばれており、40歳以上の20人に1人は緑内障だといわれています。緑内障で失われた視野は残念ながら元には戻らないため(緑内障だけの話しではありませんが)、眼底検査で、要精密検査になった方は眼科受診をしてみて下さい。早めの受診が大切です。また、40歳以上の方は眼底検査を一度は受けてみて下さい。

土曜日からはえひめ国体も始まるので、各市町村で賑わいそうですね。みきゃんも大忙しですね。開会式のブルーインパルスを間近で見てみたかったです。
せっかくなので、何かの競技を実際にみてみたいなと思いつつ、行かないかもしれませんが...


皆さん、今週はお天気もよさそうなので、良い週末をお過ごし下さい。
では、次回までSee you again!!