2017年3月31日金曜日

除菌のすすめ

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

今日は3月31日で、今年度最後の健診となりました。1年はほんとあっという間です。
ここに配属されて、私も4年が経つことに、驚きを感じる次第です。
来年度も、健康管理センターをよろしくお願いします。


今日は前回の続きのピロリ菌除菌についてお話したいと思います。

まずは前回の復習で、
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する細菌です。
胃がんとピロリ菌は密接に関係しているといわれており、WHO(世界保健機構)は、2014年に、胃癌の78%、非噴門部胃癌の89%がピロリ菌に起因するものであり、除菌治療で30-40%の胃癌予防効果があると報告しており、「胃がん対策はピロリ菌除菌に重点を置くべきである」との発表を行っています。

ピロリ菌の感染が長期間にわたって持続すると、胃の粘膜がうすくやせてしまう「萎縮」が進行し、慢性胃炎⇒萎縮性胃炎、一部は腸上皮化生となり、胃がんを引き起こしやすい状態をつくりだします。



ちなみに、
ピロリ菌に感染していない方は70歳であっても、20歳のままの胃粘膜であるのに対して、ピロリ菌に感染している方は、胃粘膜の老化現象がみられるそうです。
ピロリ菌感染者は、持続的な胃炎のため老化をきたしています!!

なので、ガイドラインでもピロリ菌感染者のすべてに除菌(ピロリ菌を薬で退治すること)が強く勧められています。


~ピロリ菌除菌までの流れについて~

ピロリ菌の除菌療法を始めるまえに、まずは除菌療法の対象となる病気があるか確かめる必要があります。

内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断されたり、内視鏡検査で胃炎と診断されてから、検査でピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。
ピロリ菌検査は採血検査(抗体の有無の確認)で調べることができます。
当院では、胃内視鏡検査をされた方で、施行医が必要と判断した場合、ピロリ菌検査を受けるようになります。

ピロリ菌抗体(+)・陽性の場合、内服による除菌治療が始まります。7日間、胃酸を抑える薬と抗菌薬を内服します。
正しく薬を服用すれば1回目の除菌療法の成功率は約75%といわれており、最近では約90%とする報告もあります。
診断は治療終了から8週間後、再度検査をして(この時は呼気検査で)除菌されたかどうかが判定されます。除菌後の結果がピロリ菌陽性の場合、再度治療する二次除菌が行われることになりますが、ここまで健康保険が適用されます。


~除菌療法の副作用について~

軟便、下痢
 便がゆるくなったり、下痢を起こしたりすることがあります。

味覚異常
 食べ物の味をおかしいと感じたり、にが味や金属のような味を感じたりすることがあります。

AST(GOT)の変動、ALT(GPT)の変動
 肝臓の機能を表す検査値が変動することがあります。

アレルギー反応
 発疹やかゆみがあらわれることがあります。

ピロリ菌の除菌療法が成功すると、ピロリ菌が関係している様々な病気のリスクは下がりますが、ゼロにはなりませんので、除菌後もきちんと医師と相談の上、定期的な検査を続けましょう。

ちなみに、当院はオプションでピロリ菌検査は、2240円(+税)になります。

気になる方は1度ピロリ菌検査をしてみてもいいかもしれません。


先週、京都に行ってきたのですが、まださくらは咲いていませんでした。
残念でした。北野天満宮ではまだ、梅が咲いているのには驚きました。
まだ、梅も満開になっていないのもありました。


平野神社も初めて言ったのですが、いい場所でした。
さくらが満開の時には一面さくらできれいなんだろうなと妄想だけして帰ってきました。


御神木の楠です。樹齢500年だそうで、その大きさは圧巻でした。写真で撮るとそんなになんですが...
そして、
一応3輪は咲いていたので、平野神社、開花宣言勝手にしました。


では、今週もお花見にはなりそうにありませんが、次回まで
See you again!!