みなさん、こんにちは😊
保健師 曽我です。
夏休みももうすぐ終わりですね🍉
うちは早く終わってほしい親と、まだまだ休みがいい子供たちと意見が分かれています。
今回は夏に注意、”尿路結石”です。
尿路結石と言えば、別名「痛みの王様(King of Pain)」👽とも呼ばれるほど、発作時には激しい痛みを伴うことがあります。夏場は汗を多くかくことで尿が濃くなり、尿路結石の発症が増える季節です。暑さで体内の水分が失われやすいこの時期は、尿路結石の発症率が他の季節の約2倍に上がるともいわれています。
尿路結石とは、腎臓から尿道にいたる尿路(尿の通り道)に「石」ができることで、尿の流れを妨げたり、強い痛みを引き起こす病気です。
結石が存在する部位によって、腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道結石と呼ばれます。
この「石」は、尿中に含まれるカルシウム、シュウ酸、尿酸などの成分が結晶化し、固まって形成されたものです。
<どんな人がなりやすい?>
日本人男性の7人に1人、女性の15人に1人が一生のうちに経験すると言われています。
男性では20〜50代の働き盛り、女性では閉経後の50〜70代に多い傾向があります。
糖尿病・高血圧・高尿酸血症・脂質異常症など生活習慣病との関連も強く、肥満の方では特に注意が必要です。
<どんな症状があるの?>
特徴的な症状は、「突然に生じる激しい痛み(疝痛発作)」と「血尿」です。
結石が腎臓にある内は無症状で経過することが多いのですが、結石が尿の流により尿管内に移動し尿路を塞ぐことにより尿管痙攣を起こしたり、腎盂内圧が上昇することで強い痛みが生じます。
結石が小さいうちは無症状で経過することもあります。(健診等で偶然発見されることも多いです。)
結石の痛みや症状は、結石がある場所によって異なってきます。
腎結石 :無症状か鈍い痛み
尿管結石:結石がある側の脇腹・背中・下腹部の激しい痛み、吐気・血尿
膀胱結石:下腹部痛、残尿感、頻尿
尿道結石:排尿時痛、血尿、排尿困難
<注意することは?>
1. 水分をしっかり摂る
尿路結石の予防で最も重要なのが十分な水分補給です。尿量が少ないと、尿中のミネラルや塩類が濃縮され、結石が形成されやすくなります。
対策ポイント
• 1日2.5リットル以上の水を飲む(目安は尿量2リットル以上)
• カフェインやアルコールを控えめにし、純粋な水を意識して摂取する
• 運動や暑い時期は特にこまめに水分補給をする
2. 食生活の見直し
尿路結石の種類(成分)によって、食事の注意点が異なりますが、一般的に以下のポイントを意識すると予防に役立ちます。
① 塩分を控える
② 動物性たんぱく質の摂りすぎに注意
③ シュウ酸を含む食品に気をつける
• シュウ酸を多く含む食品:ほうれん草、ナッツ類、チョコレート、紅茶
• シュウ酸を含む食材は、カルシウムと一緒に摂ると吸収が抑えられる(例:ほうれん草+チーズ)
3. カルシウム不足を防ぐ
「カルシウムを摂ると結石ができやすい」と思われがちですが、実は逆です。カルシウム不足は、尿路結石のリスクを高めます。
• 牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品を適度に摂る
• 小魚や大豆製品も積極的に取り入れる
• サプリメントの過剰摂取には注意し、できるだけ食事から摂取する
4. 適度な運動を習慣化する
運動不足が続くと、カルシウムが骨に蓄積されにくくなり、血中・尿中のカルシウム濃度が上がってしまうことがあります。
• ウォーキングや軽い筋トレを習慣化する
• 長時間座りっぱなしにならないよう意識する
5. 定期的な健康診断を受ける
過去に尿路結石ができたことがある方や、家族歴がある方は、定期的に健康診断や尿検査を受けることが大切です。
• 尿検査・血液検査で、カルシウムや尿酸値をチェックする
• 腎臓のエコー検査(超音波検査)を受ける
早期発見・早期対策をすることで、痛みの強い結石の発生を防ぐことができます。
もし尿路結石のリスクが気になる方、過去に結石を経験した方は、定期的な検査を受けながら、日常の生活習慣を見直してみましょう!
本日もお読みいただきありがとうございました☺
曽我