みなさん、こんにちは。
保健師 竹田です。
厳しい暑さが続きますね。日頃からの体調管理を第一に、まだまだ油断せず暑さを乗り越えましょう。
今日は逆流性食道炎についてお話します。
逆流性食道炎とは
胃の内容物(主に胃酸)が食道に逆流することにより、食道に炎症を起こす病気です。健康な人でも胃酸の逆流がみられることはありますが、時間が短いため問題になることはありません。
逆流の時間が長くなると、食道の粘膜は胃酸に対し弱いため食道に炎症を起こすようになります。
原因は
食道と胃のつなぎ目に下部食道括約筋という筋肉があり、食物が通過するとき以外は胃の入り口を締めて胃の内容物が食道に逆流しないように働いています。この筋肉が緩むと胃から食道への逆流が起こるようになります。
下部食道括約筋が緩む原因としては、加齢による変化、胃内圧の上昇(食べ過ぎ、早食いなど)、腹圧の上昇(肥満、衣服による締め付けなど)、高脂肪食などがあります。
症状は
- 胸焼け
- ゲップがよく出る
- 呑酸(のどや口の中の酸っぱい感じ)
- 胸痛、胸のつかえ感
- のどの違和感、つまり感
- 咳がよく出る
- 胃もたれ
- 胃のむかつき
- 胃痛
なりやすい人
- 食べ過ぎ、早食いの習慣のある人
- 脂っこいもの、アルコール、炭酸飲料を摂取することが多い人
- 食べてすぐ寝る習慣がある人
- 喫煙の習慣のある人
- 肥満体型の人、衣服やコルセットなどでおなかを締め付けることが多い人
- 畑仕事などで長時間前屈みの姿勢をとる人、背骨が曲がり前屈みの体型の人
予防は
食事習慣の見直し
アルコール:食道運動機能が低下し、食道の内圧が下がります。
高たんぱく、高脂肪、香辛料、高カフェイン(コーヒー・お茶):胃酸の分泌過多につながります。
喫煙を控える
喫煙は食道運動の低下、腹圧の上昇を招きます。また喫煙により唾液中のアルカリ濃度が低下するため、唾液が食道に流れた時に胃酸に対する中和能力が落ちます。
食べ過ぎない(腹八分目)
食べ過ぎて満腹になりすぎると、胃の内圧が上がってしまい胃酸や胃内容の逆流が起こりやすくなります。
食後すぐに横にならない、寝る前に食べない
食後と夜寝ている間は胃酸がよく出ます。
加えて横になる姿勢だと、食道の位置が低くなり重力もかかりにくくなるため、胃酸が逆流しやすくなります。
ベルトなどでおなかを締めすぎない
腹圧が上がり、胃酸の逆流の原因になります。
今日も一生健命 竹田