2024年5月16日木曜日

胃潰瘍を予防するには

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

連休もあけ、生活リズムも取り戻してきているところでしょうか。暑さも厳しくなってきそうですので、体調に気をつけてお過ごしください。

今日は胃潰瘍についてお話します。

胃潰瘍とは


胃潰瘍は粘膜や皮膚がただれて崩れ、深く傷付いている状態です。胃液に含まれる強酸やタンパク質分解酵素のペプシンなどが粘膜を消化して潰瘍を生じます。
胃液は食物の消化に加え、口から入ってきた病原体を殺菌・不活化する役割を持っています。通常は胃粘膜が粘液に守られていて胃液からのダメージを防ぎ、傷付いても速やかに修復します。
ストレスやピロリ菌感染、非ステロイド系消炎鎮痛薬、暴飲暴食などの影響で本来の防御機能では間に合わないほど傷付いてしまって胃潰瘍になります。


症状は


  • 胃痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 胸やけ・げっぷ・食欲不振
  • 体重減少
  • 貧血
  • 吐血・下血
  • 黒い便

原因は


ピロリ菌感染
ピロリ菌感染は胃潰瘍の原因の7割以上を占めるとされています。幼少期に経口感染して持続的な胃粘膜の炎症を起こし、胃潰瘍や胃がん発症リスクの高い萎縮性胃炎などを生じることがあります。ピロリ菌が原因で胃潰瘍を生じている場合、除菌治療に成功することで胃潰瘍の再発も予防できます。

精神的ストレス
精神的に強いストレスを受けると、自律神経の働きが乱れる場合があります。胃腸などの機能は自律神経によってコントロールされているため、ストレスが原因で胃酸が過剰に分泌され、その結果、胃潰瘍になってしまうことがあります。

痛み止めやステロイドなど
薬による胃潰瘍は、非ステロイド系消炎鎮痛薬やステロイドなどの服用によって生じることも多くなっています。痛み止めなどの薬を服用して胃の痛みなどの症状が現れたらすぐに受診して処方について相談しましょう。

食事などの生活習慣
刺激の強い香辛料などを過剰摂取したり、大量の飲酒やコーヒーは胃に負担がかかります。また、喫煙は胃粘膜の血流を低下させ、これらが胃潰瘍を引き起こすこともあります。
早食い、食べ過ぎ、夜食なども胃に負担をかけてしまいますので、意識的に気をつけましょう。

胃潰瘍の予防


適切な食事と生活習慣
胃潰瘍の予防には、適切な食事が大切です。胃に負担をかけない食事を心がけること、例えば刺激物の少ない食事や食事の量を適切に調節することが必要です。また、定期的な運動や規則正しい生活リズムを保つことで、胃の健康を維持します。

ストレス管理とリラクゼーション
ストレスは胃潰瘍の大きなリスク要因です。リラクゼーション法を身につけ、ストレスを適切に管理することが重要です。ヨガや瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法を活用しましょう。

投薬療法
ヘリコバクター・ピロリ菌の感染がある場合は、医師の指導のもとで適切な抗菌療法を行うことが重要です。
また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用する場合は、胃を保護する薬も併用するなど、医師の指導に従いましょう。

ピロリ菌の検査を受けたことがない方は一度受けてみましょう。
今日も一生懸命  竹田