2022年11月26日土曜日

プレ更年期

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

紅葉も見ごろでしょうか。秋も深まってきましたが、早くも12月が見え始め一気に冬の寒さが訪れそうですね。体調管理をしっかりと、寒さに備えましょう。

今日はプレ更年期についてお話します。


プレ更年期とは


俗に「30代後半~40代前半の女性が生理不順になったり、のぼせやほてり・イライラなどの更年期に類似した症状を感じたりした場合」を指すことが多いようです。

日本人女性の平均的な閉経年齢は50歳頃なので、更年期はその前後の45歳~55歳を指すことが一般的です。そこで45歳未満の方が同様の症状を感じた場合等を“プレ更年期”などと呼称していることをよくみかけます。




症状は


プレ更年期には、まず卵巣機能の低下が始まります。この段階では、エストロゲンの量はそれほど減少しておらず、月経も定期的に来ていることが多いですが、月経周期や日数が以前よりも短くなる人が増えてきます。
また、卵巣は脳にある「視床下部」という部位から指令を受けて、女性ホルモンを分泌していますが、卵巣機能が低下すると、指令通りに女性ホルモンを分泌することができなくなります。すると、反応しない卵巣に指令を送り続ける視床下部にも混乱が生じてしまい、自律神経が乱れやすくなってしまいます。
これによって、だるさ、肩こり、睡眠障害、動悸、めまい、ほてり、異常発汗など多様な症状が出るようになります。

自律神経の乱れ自体は、年齢にかかわらず起こるものです。
特にプレ更年期は、仕事、子育て、親の介護など、複数の役割を抱えて忙しい人が多く、ストレスによって自律神経が乱れやすい環境にあります。そこに卵巣機能の低下が加わって一層自律神経が乱れやすくなり、「以前よりも疲れやすい」「常になんとなく調子が悪い」といった状態になりがちです。


気をつけることは


食事

暴飲暴食をせず3食きちんと食べ、さらに栄養のバランスを考えた食事をすることが大事です。40代になると、女性ホルモンが不足してくるので、それを補うために大豆製品を多く摂取することが望ましいです。大豆製品に含まれるイソフラボンはエストロゲンという女性ホルモンに構造が似ているため、ホルモンの揺らぎを楽にしてくれるなど、さまざまな効果があります。さらに個人差があるが更年期には高脂血症などになりやすいので、できるだけ糖質と脂質を抑えてタンパク質とることを心掛けると良いでしょう。


睡眠

寝不足は大敵。必要な睡眠時間には個人差があるので、日中眠くならない程度の充分な睡眠を心掛けるましょう。また、昼夜逆転にならないよう、夜に寝て朝起きるといった規則正しい生活が基本。 夜には睡眠ホルモンのメラトニンが多く分泌される。日中に日光を浴び、夜暗くして眠るというサーカディアンリズムを作ることで、うつ病の予防になることが知られています。


運動

もともと、運動習慣がある人は更年期障害になりづらいという研究結果があるそうです。運動習慣がある人は30代、40代になってもその習慣を継続することが望ましいです。ただ、人間は年齢とともに筋肉量、基礎代謝が下がってくるので特に40代以降はその傾向が強くなるので、筋肉を落とさない、できれば筋力増強を心掛けましょう。理想は1回35分~1時間程度の運動を週に3~4回。


プレ更年期を、生活習慣を見直したり、かかりつけ医を見つけたりと、さらに大きな変化が訪れるかもしれない更年期に向けた準備期間と捉えてみてはいかがでしょうか。


今日も一生健命 竹田