みなさん、こんにちは。保健師 竹田です。
4月も中旬を過ぎ、新生活をスタートさせた方も多いのではないでしょうか。気を張り詰めすぎず、休息のバランスが大事です。リラックスできることを取り入れて過ごしてくださいね。
今年はマスクを着用する機会が急増中です。そのせいか、赤みやかゆみ、ニキビなどのトラブルを抱えている人もいるようです。今日はマスクが肌に与える影響と、肌あれを防ぐ対策を紹介します。
肌荒れの原因は?
摩擦による刺激
マスクが肌に直接触れる部位は、摩擦による刺激から、肌荒れやかぶれ(アレルギー性や刺激性接触性皮膚炎)を起こしやすくなります。我々の皮膚の表面は角質というものに覆われていて、外部の刺激から守ってくれています。
ところが毎日マスクの線維とこすれあうことで、その角質が少しずつ削られてしまいます。外部刺激から肌を守る「バリア機能」が低下してますます刺激を受けてしまうという、負のスパイラルを招くこともあります。
マスクによる蒸れ
マスクの内側は吐く息で蒸れて高温多湿になり、ニキビを引き起こすアクネ菌などの細菌や雑菌が繁殖しやすくなっています。
肌の乾燥
マスクを外すと一気に内側の水分が蒸発し、肌の水分まで同時に奪って逆に乾燥を引き起こします。肌が乾燥するとバリア機能が正常に働かなくなり、皮膚トラブルを招いてしまいます。
マスク皮膚炎の対策
自分に合ったマスクを選ぶ
布やガーゼタイプのマスク(綿のものが望ましいです)だと肌への刺激を抑えられますが、感染拡大を防ぐうえでは不織布マスクのほうが効果を期待できるかもしれません。そのときの状況や肌の状態によって使い分けるとよいでしょう。
不織布マスクを使う場合でも、同じ大きさの綿のガーゼを肌とのあいだに挟むと刺激が和らぎます。また、マスクが小さいと摩擦を起こしやすくなるので注意が必要です。
汗をこまめに吸い取る
マスクの着用中は、熱がこもって汗をかきやすくなります。汗が肌に付着したままにしておくと、かゆみやあせも(汗疹)などの肌トラブルにつながるため、吸収性のよいタオルやガーゼでこまめに汗を吸い取りましょう。
汗を吸い取る場合は、こすらないように軽く押してください。マスクが汗で湿った場合は、新しいものに交換することをおすすめします。また、マスクを洗う際の洗剤や柔軟剤の成分によって皮膚炎が悪化しやすくなる場合があるため、注意が必要です。
スキンケアで十分保湿する
肌のバリア機能をきちんと働かせるためにも、十分な保湿が必要です。清潔な手で洗顔料をしっかり泡立てて顔を洗いましょう。肌をゴシゴシこするのではなく、手ではなく泡でやさしく洗うことが大切です。
洗顔後はすぐに化粧水や乳液、クリームなどで保湿してください。暑い時期は汗や皮脂で肌がべたつくので、油分によるケアを控えている方もおられるかもしれませんが、肌の潤いには水分だけでなく油分も欠かせません。油分がクッションとなり、マスクの刺激も和らげてくれます。
日頃のケアでよくならない場合、ひどくなる前に皮膚科の受診をおすすめします。
また、顔だけでなく、頻繁な手洗いや消毒の影響で手に肌トラブルが出ることもあるかもしれません。悪化すると慢性化して治りにくくなるため、手を洗った後はこまめにハンドクリームなどの保湿剤でケアして、気になる症状があれば専門医に相談しましょう。
今日も一生健命 竹田