みなさん、こんにちは。
保健師 竹田です。
気が付けば9月も中旬を迎え、朝晩涼しくなってきました。まだ日中は暑い日が多いので、気温差に気をつけて過ごしましょう。
今日は慢性痛についてお話します。
急に痛くなって短期間で治まる痛みを急性痛と呼ぶのに対して、長期間にわたって起こる痛みを慢性痛といいます。
急性痛は、けがや病気が原因で一時的に生じる痛みで、原因から身体を守る反応の一つです。痛みに気づくことで、治療のきっかけとなり、原因になっているけがや病気が解消すれば、痛みもなくなります。
もう一つの慢性痛は、急性痛の治療をした後も3か月~6か月以上もの間、痛みが続き、日常生活に支障を来すこともあります。
慢性痛に悩んでいる人は多く、ひざの慢性痛で820万人以上、腰の慢性痛で1020万人以上の人が悩んでいると言われています。
神経障害性疼痛
ケガや病気で神経が傷つき、神経が異常に興奮して起こる痛みです。原因として、脊髄損傷や脳卒中などによる神経の損傷や切断、糖尿病の合併症による神経障害、がん細胞の神経への浸潤などが挙げられます。
中枢性疼痛
脳と脊髄にある中枢神経が傷ついて起こる痛みです。痛みの刺激がないのに痛いと感じたり、麻痺している部分に異常な痛みを感じたりします。脳や脊髄の病気や損傷が原因です。
心因性疼痛
ストレスや不安など精神的・心理的問題で生じる痛みです。慢性の痛みで長い間悩まされていた人は、脳が痛みグセを学習して、原因がなくなっても痛みを感じることがあります。病気や痛みに対する不安や恐怖、職場や家庭でのストレスなども心因性疼痛の要因となります。