2018年2月1日木曜日

野菜を摂る工夫を

みなさん、こんにちは。

保健師 竹田です。

また雪が降り、今年はまだ寒い日が続きそうですね。インフルエンザにもまだ警戒が必要です。

寒さが厳しくなるとつい食べ過ぎてしまいますが、野菜は不足しがちです。

21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)では、成人1日の野菜摂取量目標は350g以上。しかし、平成26年国民健康・栄養調査では、平均292・3gと目標を下回っています。

愛媛県民の野菜の平均摂取量は約270g(平成28年国民健康・栄養調査)。
全国順位で男性37位、女性29位と低迷しています。さらに、松山市の若い世代(20~39歳の男性)では4割近くの人が野菜を食べない日がある(平成28年食育に関する松山市民意識調査)という結果です。

これは偏った食生活はもちろん、そもそも1日の野菜摂取量を正しく理解できていないことも原因の一つといえるかもしれません。というのも、農林水産省が行ったアンケートによると、1日の野菜摂取量をきちんと把握できている人は、わずか15%しかいなかったからです。

1日350gってどのくらい?




日本人の食事は、漬物が1皿、サラダ1皿、煮物1皿など、野菜の副菜一品一品が、だいたい70gの野菜の量に相当します。ですから、1日に野菜料理を5皿食べることで、1日に必要な野菜の量350gを摂ることができるわけです。
また、野菜炒めやカレー、シチューなど、メインの料理に野菜がたっぷり使われていれば、野菜2皿分の140gに相当します。ですから、野菜をたくさん含む料理を食べれば、2皿分とカウントすることができます。

  • 1皿分(野菜70g)に相当する料理

ホウレンソウのお浸しの小鉢1つ、野菜サラダ1皿、カボチャの煮物の小鉢1つ、野菜たっぷりの豚汁一杯、漬物の小鉢1つ、など。

  • 2皿分(野菜140g)に相当する料理
野菜炒め1皿、カレー1皿、野菜たっぷりポトフ1皿、など。
ですから、献立を考える時には、1日の中で野菜が5皿分入っているかということを考えます。


野菜を食べるといいことは?


野菜や果物には、ビタミンや食物繊維が豊富に含まれています。がんや心臓病の予防には、たっぷりの野菜と果物をとることが効果的です。

ビタミンは主に13種類あり、それぞれ重要な役割を果たしています。
ビタミンCや、緑黄色野菜に多いβ‐カロテンには発ガン物質が体内で作られるのを阻止する働きがあります。また、ビタミンA、C、E、ポリフェノールなどの栄養素には、体内の細胞や組織を酸化させ生活習慣病の原因となる「活性酸素」の発生を抑える作用があります。

食物繊維は「腸の掃除役」として知られ、生活習慣病の予防に役立ちます。野菜、果物、大豆などの豆製品、海藻など、特に種や皮ごと食べるもの、歯ごたえのあるもの、ヌメリのある食べ物に多く含まれています。

さらに、野菜や果物には血圧を下げる働きがあるカリウムも多く含まれます。
さらに大事なことは、これらの栄養素をサプリメントなどで単一に摂取するよりも、野菜・果物を丸ごと食べることの方が、疾病の予防効果が確かであることがわかっている点です。
ですので、サプリメントに頼るのではなく、野菜や果物を食事として、毎日積極的に食べましょう。

無理なくしっかり野菜をとるコツ

  • 炒め物やお浸しなどできるだけ野菜のカサを減らす料理にアレンジする
  • 煮物や和え物を多めに作って常備菜としてストックしておく
  • 外食が多いときはサラダや野菜料理を1品プラスしたり、鞄に野菜ジュースを入れておく
  • お弁当は野菜の多いものを選ぶ
  • つけあわせの野菜も残さず食べる
  • 汁物は具だくさんにする
野菜摂取にはいろいろな方法があります。
自分にあった方法で、無理なく野菜を摂る量を増やしましょう。


今日も一生健命  竹田