2017年6月30日金曜日

腸=第二の脳??

皆さん、こんにちは。
保健師 近藤です。

最近は梅雨らしくなりましたが、ジトジトジメジメしていますね。
湿度が高くて、汗がとまりません。
こんなときに気をつけないといけないのが、『脱水』なので皆さんもこまめな水分補給はして下さいね。

今日は、昨年ぐらいからよく耳にする腸活、腸内フローラという言葉。私自身あまりわかっていないということもあり、今回は『腸内環境を整える』ってどういうことなの?について調べてみました。


まず、腸の役割について
腸は主に食物の消化による栄養の吸収や排便に関わっていますが、消化吸収、排泄以外にも大切な働きを担っています。
腸は、「神経の網タイツをはいている」ともいわれるくらい、腸壁には数多くの神経細胞が張り巡らされています。その数は、脳とともに中枢神経系を形成する「脊髄(せきずい)」に匹敵するほど多いそうです。
腸は、私たちが寝ている間も、休みなく働いてくれます。腸には、脳とは別の独自の神経機能があるのに加え、免疫機能も備わっています。このため、外部から侵入した細菌やウイルスなどの異物を撃退し、私たちの体をしっかり守ってくれます。(病原菌等の有害物質から体を守る為に、腸には1000種類以上、1000兆個以上もの腸内細菌が棲息して強い免疫組織を持っています)
こうした優れた機能を持つ腸は、「第2の脳」ともいわれています!!

『腸の健康こそ、快適な人生のキーワード』よければ見てみて下さい。 
http://www.bee-lab.jp/interview/benno/01.html

また、
人間の腸内には多くの菌が生息しています。それらの菌は健康に役立つ善玉菌と、有害な働きをする悪玉菌、中立的な性質を持つ日和見菌(どちらか優勢なほうをサポートする)に分類されます。
腸内環境が悪玉菌に優勢に傾く⇒便秘や肌荒れ、疲労など日常の不調につながります。
善玉菌が優勢に傾く⇒美肌効果や肥満予防、免疫力強化などの健康によい効果が期待できるとされています。

【腸内環境を改善することで期待できる変化】

○免疫力の強化、アレルギー症状の軽減
腸内細菌が人間の免疫機能の7割を担う腸の免疫細胞を刺激するため。また、アレルギーとは免疫細胞が過剰に反応して起こるため、免疫の正常な判断を助けることにより、アレルギー症状を軽減する。

○悪玉菌や病原菌から身体を守る
善玉菌が生産する有機酸が腸内環境を酸性化し、悪玉菌や病原菌が生きにくい環境にすることで悪玉菌の繁殖を抑えたり、病原菌からの感染を防ぐ。

○必須ビタミンの合成
善玉菌は必須ビタミンであるビタミンB群やビタミンKを生産するため。

○疲れにくくなる
善玉菌が生産するビタミンB群は疲労回復に効果的とされるため。

○体臭の軽減
アンモニアや硫化水素を生産する悪玉菌が減少することで、体臭が軽減されることがあるため。

○便秘の解消
善玉菌の生産する有機酸が腸を刺激して排便を促すため。

○肥満の防止
腸内細菌が生産する脂肪酸がエネルギー代謝に関わる受容体を刺激するため。

○がんのリスクの低下
がんの要因にもなるアンモニアや硫化水素の生産量が少なくなるため。

日常的な不調の改善から将来的な病気の予防までよい効果が期待できるとされています。

では、善玉菌が増えるような腸内環境にするにはどのようにすればよいのか??

腸にいい食材は、効能別に大きく4つのカテゴリーに分けられます。
腸内細菌を整えるには、毎日の食事にこれらのバランスを良く取り入れることが大切です。

善玉菌をふやす;野菜・果物・ヨーグルト・海藻・穀類・豆類・オリゴ糖
善玉菌の代表「ビフィズス菌」「乳酸菌」は、ヨーグルトでダイレクトに腸へ。ヨーグルトにより菌の種類が異なるので、色々なタイプを食べるのが良い。その他の食材は善玉菌のえさになりますが、野菜、果物もなるべく多くの種類を食べましょう。オリゴ糖は、玉ねぎ・バナナに含まれています。

酸化を防ぐ;野菜・果物・ナッツ類・卵黄・レバー・ごま・魚介類
腸内細菌のバランスが悪くなる原因のひとつが活性酵素。腸を酸化させ、増えすぎると免疫力が低下します。活性酵素の増加を抑えるのが、「抗酸化食材」になります。

腸を温める;魚・肉・しょうが・ごぼう・温かい飲み物・唐辛子・シナモン
腸が冷えると機能が低下して腸内環境が悪化。善玉菌、日和見菌、悪玉菌の理想的なバランスが作れなくなってしまいます。脂肪やたんぱく質を含む魚・肉のほか、ごぼう、しょうが、唐辛子、シナモンといった血流をよくして体を温める食材を意識して摂りましょう。冷たい飲み物は避け、水も常温か白湯に。

日和見菌を増やす;発酵食品(納豆・ぬか漬け・チーズ・味噌・キムチなど)
腸内細菌の中で最も多い日和見菌は、納豆を始めとする発酵食品で増えます。発酵食品を毎日の習慣として食べることで、腸内が酸性になり、善玉菌が活性化。お通じや免疫力upにつながります。発酵食品は人によってあう種類が異なるので、キムチ、塩辛、チーズ、ぬか漬け、甘酒などを試してみましょう。



これから、暑くなり冷たいものを欲しがる季節になります。
体の調子をみながら、腸を大切に過ごして生きたいと思います。

では今週もお疲れ様でした。
良い週末をお過ごし下さい。
次回まで、See you again!!