2016年10月7日金曜日

痛風を予防しましょう

みなさん、こんにちは。


保健師 竹田です。


やっと晴れ間がみえたと思えば、また雨になりそうな予報ですね。

気持ちいい秋晴れが少し続いてほしいです。


今日は尿酸についてお話ししたいと思います。


10月に入り、お祭りが近くなってきましたね。お祭りでお酒を飲む機会も増えると思いますが、そこで注意したいのが尿酸です。


尿酸と聞くとピンとこない人もいるかもしれませんが、痛風というとご存知の方も多いと思います。




高尿酸血症とは


からだの新陳代謝で発生する老廃物である「尿酸」が増え過ぎている状態です。
尿酸とはプリン体が分解されてできる老廃物です。

体内で結晶化した尿酸は、関節や腎臓などに溜まります。関節に溜まった尿酸の結晶が痛風発作の原因となります。痛風そのものは短期間で治まっても、高尿酸血症を治さないことには体内の尿酸結晶はそのまま存在し続けます。

 その結果、痛風発作が再発したり、腎臓中の尿酸結晶が原因で腎臓病になったり、尿路結石ができたりといった、さまざまな合併症が起こります。


原因はなにか


高尿酸血症は、体のなかでの尿酸の産生が増加することによる産生過剰型と、腎臓からの尿酸の排泄が減少していることによる排泄低下型に分類されています。

痛風は以前、帝王病といわれ、美食、大酒の習慣をもつ上流階級の病気と考えられていました。
しかし、現在では食生活の欧米化やアルコール摂取量の増加により、誰もが高尿酸血症や痛風になる可能性があります。

美食よりもむしろ過食が問題であり、高カロリー食や肥満は尿酸の産生量を増やします。
また、アルコールや果物類(果糖)の過剰摂取、ストレス、過度の運動も尿酸を上げるようにはたらきます。


症状は


アルコールやストレスなどが引き金となって痛風発作が生じる場合があります。
発作時には、手足の関節がはれて、熱感を伴う激しい痛みが起こります。だいたい24時間でピークに達し、1〜2週間で自然に痛みはなくなっていきます。

 このような時期に十分治療が行われずに進行すると、痛風結節といって関節の周囲などに尿酸塩の結晶が析出して、こぶのようにはれてきます。

とくに、足の親指のつけ根の関節や、そのほかの手足の関節、耳の軟骨、腱(けん)、皮下などにも結節は現れます。


予防するには


1.肥満は危険因子 減量を

減量すると、尿酸値も下がります。
適切なカロリーで栄養バランスのよい食事をとること、そして適度な運動を続けることが欠かせません。なお、運動の強さが強過ぎると、逆に尿酸値が高くなるので注意してください。ウォーキングなど酸素を十分に取り入れながら体を動かす有酸素運動がお勧めです。

2.こまめな水分補給を

水分を多く摂ると尿の量が増え、尿とともに尿酸が排泄されやすくなります。
腎機能が低下している人でない限り、十分な量の水を毎日とり、尿をしっかり出すことが大切。

3.食事でプリン体をとりすぎない

レバーなどの動物の内臓や、魚の干物などには、プリン体が多く含まれます。
プリン体が分解されると尿酸がつくられるので、これらの食品を大量に食べたり、頻繁に食べないようすることも大切。






4.アルコールを飲みすぎない

お酒の種類に関係なく、アルコール自体が尿酸を増やし、尿酸の排出も妨げてしまいます。
まず、アルコールが肝臓で分解される時に、大量にエネルギーが使われるので、エネルギー源となる物質の材料でもあるプリン体が多くなります。
また、大量のアルコールを飲んだ場合、アルコールは腎臓からの尿酸の排出を妨げる作用があるので注意が必要。

5.ストレスと上手に付き合う

過度のストレスは尿酸値を上げます。
生きていくうえでは、休養をとることも大切。自分なりのリラックス法を見つけ、心身の緊張を解きほぐすように心がけましょう。 



楽しいお祭りにするためにも、生活習慣を見直し健康を維持しましょうね。

そして健診では定期的に尿酸値をチェックしましょう。


今日も一生健命

竹田