2016年10月14日金曜日

飲みすぎにはご用心

皆さん、こんにちは。

保健師 近藤です。

今日から石岡神社、明日から伊曽乃神社、飯積神社とお祭りが始まっていきます。

そして、新居浜のお祭りと続いていきます。

西条秋祭り写真コンテスト 推薦 西条市長賞 の方の写真です


西条まつりは、江戸時代から続く西条市の伝統的な秋祭りです。

五穀豊穣を神に感謝する神事で、伊曽乃(いその)神社、嘉母(かも)神社、石岡(いわおか)神社、飯積(いいづみ)神社の4つの神社の例祭の総称です。
市内の氏子各町に所属する約150台の屋台(だんじり、みこし、太鼓台)が奉納され、その数は日本一ともいわれています。

今日はそわそわしている西条市民の方も多くいると思いますが、皆さん体調管理には気をつけてお祭りを楽しんでくださいね。
そして、お酒の飲みすぎにも気をつけてください。

今日は、お祭り時期になる可能性のある急性アルコール中毒についてです。

もともと日本人の約40%はアルコールに弱い体質で、さらに4%がお酒をまったく飲めない体質です。一般的に、若い世代や女性、高齢者、さらにお酒を飲んで顔が赤くなるタイプの人は、体内でのアルコールの分解が遅いため、アルコールに強い人に比べて飲酒のリスクは高まります。

その中でも若者が急性アルコール中毒になりやすい理由としては、アルコールへの耐性が低いことがあげられます。特に未成年者は、アルコールを分解する酵素がまだ十分にないので、大人と同じように分解することができません。そのため、少しの量のアルコールでも急性アルコール中毒になってしまいます。

そのほか、若者は飲酒経験が少ないことから、自分の限界が分からずに過度に飲み過ぎてしまう、といったことも原因になります。

短時間のうちに大量にお酒を飲むことで、お酒に含まれている「エチルアルコール」が大量に体内に入ります。体内では血中アルコールが一気に上昇し、アルコールが持つ毒性によって中毒状態を引き起こしてしまうのです。

【症状】

急性アルコール中毒は、大量のアルコール摂取によって、血中アルコール濃度が上昇した時に症状が現れます。

・激しい頭痛や嘔吐

・呂律がまわらなくなる

・歩けなくなるなどの運動失調

・判断力の低下

・悪寒や冷や汗

・動悸

などです。

さらに症状がひどくなると、いびきをかいて刺激に反応しない、体が冷たくなる、口から泡を吐いている、呼びかけにも反応がなく昏睡状態に陥ってしまうといった症状が出てきます。こうなると非常に危険な状態なので、即救急車を呼んだり、応急処置をするなどの対応が求められます。


【血中アルコール濃度と症状】

お酒を飲むと、下のような順を追って徐々に血中アルコール濃度が上がっていきます。

・血中アルコール濃度0.05〜0.1%:心地よくリラックスしているほろ酔い状態

・血中アルコール濃度0.1〜0.2%:舌のもつれや感情の異変が見られる酩酊期

・血中アルコール濃度0.2〜0.3%:意識がもうろうとしている泥酔期

・血中アルコール濃度0.3~0.4%以上:命を落とす可能性がある昏睡期

血中アルコール濃度は飲酒後すぐに上昇するのではなく、血中アルコール濃度がピークに達するまでには30分〜60ほど時間がかかります。

一気飲みなどをして自覚のないまま危険な量のアルコールを摂取してしまうと、ほろ酔い期、酩酊期を飛ばして一気に泥酔期や昏睡期に到達します。


【処置の方法】

・身体を揺さぶらずに、耳元で呼びかけたり、身体を叩いて意識を確認します。

・呼吸と脈があるかを確認し、それらがない場合は仰向けに寝かせて人工呼吸と心臓マッサージを行います。

・意識がない、大きないびきをかいている、口から泡を吹いて倒れているなどの状態なら

ただちに救急車を呼びましょう。

・低体温症を防ぐため、毛布や上着などで身体を温めます。

・意識がある場合は、衣類をゆるめて楽にします。仰向けで寝かせると、嘔吐物が喉に詰まって窒息する可能性があるため、横向きに寝かせましょう。

・意識がある場合は、お水やお茶を少しずつ飲ませます。

・吐きそうになったら、横向きのままの状態で吐かせますが、無理やり吐かせると窒息させる可能性があるため、無理には吐かせないようにしましょう。

迅速に対応することで、急性アルコール中毒患者を救える可能性がより高くなります。少しでも普通じゃないと感じられたら、すぐに救急車を呼ぶことも大切です。





個人的に、今年はこのポスターが好きですね。

では、皆さん良いお祭りをお過ごし下さい。

See you again!!!