2016年12月16日金曜日

その急な痛みは結石かも?

みなさん、こんにちは。


保健師 竹田です。

石鎚山も白く雪が積もっている様子ですね。寒い日が続いています。

インフルエンザも増えてきているようで、県内でも学級閉鎖の報告もあるそうです。

感染対策を心がけ、十分ご注意下さい。

今日は、腹部超音波検査で見つかることの多い、腎臓結石についてお話します。




腎・尿路結石とは

腎臓などにできるシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのかたまりのことです。
腎臓から尿管、膀胱、尿道という尿の通り道(尿路)にできるため、総称して「尿路結石」ともいいます。

結石は、腎臓にあるあいだはほとんど痛みはありません。
ところが結石が腎臓から細い尿管へ移動すると(尿管結石)、突然激痛を発するようになります。 





痛みの原因は、結石が尿管に詰まり、尿の圧力が高まって尿管がけいれんを起こし、神経を刺激するためと考えられています。
痛みは結石のある下腹部だけでなく、腎臓に障害が起こるとわき腹や腰に激痛が走ることもあります。

また、尿がスムーズに流れなくなるため、排尿後も残尿感があったり、尿意を感じてトイレへいってもなかなか出ないといった不快な症状も重なります。
結石が尿管などの壁を傷つけると、血尿が出ることもあります。

結石は、すぐに生死にかかわる病気ではありません。しかし、痛みや排尿障害、血尿などにより、仕事や家事、旅行などに支障をきたしかねません。

とくに痛みがいつ起こるかわからないので、日常生活でも常に不安を抱えることになります。

それだけに日ごろからできるだけ結石ができないように注意し、また結石ができてしまった場合も、
痛みなどの再発を防ぐ生活を心がけることが大切です。

原因は

結石は従来、中年以降の男性に多くみられました。ところが最近は若年化が進み、女性にも増えています。
その背景には食生活の洋風化、とくに肉類など動物性タンパク質の摂取量の増加が指摘されています。

私たちが肉類などを多く食べると、シュウ酸や尿酸などの物質が体内に増えます。
このうちのシュウ酸には、カルシウムと結合しやすい性質があります。シュウ酸は腸のなかでカルシウムと結びつくと、便と一緒にからだの外に排泄されます。

ところがシュウ酸の量が多いと、あまった分は尿のなかに出てきます。
尿のなかでシュウ酸がカルシウムと結合すると、石のようなかたまりとなって排泄されにくくなり、腎臓に障害を及ぼしたり、尿管を詰まらせることになるのです。

こうした結石の仕組みからわかるように、肉類などの動物性タンパク質を多くとると、体内にシュウ酸などが増え、それだけ結石のリスクを高めることになります。


こんな食事の工夫を!

食生活の基本として、シュウ酸などを増やす肉類などの動物性タンパク質の量を少し控え、野菜類を多くした和食中心のメニューを取り入れるようにします。
また、カルシウムを多くとるようにします。

野菜のなかで注意したいのは、ホウレンソウです。
シュウ酸が多く含まれているので、食べすぎないことが大切です。
ゆでてお浸しにするとシュウ酸が水に溶け出し、摂取量を抑えられるのでおすすめです。

また水分不足になると、尿の濃度が高まり、結石を起こしやすくなります。小さな結石なら尿と一緒に排泄されることも多いので、水分を多めにとることも予防につながります。
ただし、水分補給は大切ですが、紅茶やコーヒーにはシュウ酸が多く含まれているので注意が必要です。

運動のコツは

食事の改善や水分補給と合わせて、軽めの運動をすると、結石が砕けて自然に排泄されやすくなります。
とくに縄跳び、ウォーキング、軽めのジョギングなど、からだを適度に上下に動かす運動が効果的とされています。



もうすっかりクリスマス気分のこどもたち。

イルミネーションやクリスマスの飾りつけは大人でもわくわくしますね。

今日も一生健命  竹田