2017年1月20日金曜日

血圧の疑問いろいろ

皆さん、こんにちは。

保健師 近藤です。


あいかわらず寒い日が続いています。皆さん、体調はどうですか?
私は、先週末に体調を崩しました。以前は風邪などほとんどひいたことはなかったのですが、この2、3年は調子が悪くなることもあり、免疫力を高めたいと強く思います。

今週末も東京では雪が降ったりするそうで、四国も積もるところがあるとニュースで言っていました。
外出する際は、暖かい格好で、インフルエンザも流行っていますので、マスクやうがい手洗いなどの感染予防もしっかりしてお出かけ下さい。



今日は、問診をしている際によくきく疑問などについて調べたので、お話しします。

Q.血圧が家で測るよりも低いんですが・・・

家庭血圧計にも種類があり、血圧計はメーカーによって測定方法に違いがあります。

【コロトコフ法】

医師が聴診器で血管音を聴いて血圧を測るのと同じ測定方法で、高感度マイクで血管音を聴いて測るタイプです。
テルモの血圧計で採用されている方式です。

【オシロメトリック法】

血液が流れる時に、血管壁に生じる振動(脈波)の変化で血圧を測定するタイプです。
オムロン、シチズン、パナソニック、タニタなどの血圧計で採用されている方式です。

どちらが良いというのはないですが、「コロトコフ法」は正確に測れる一方で、

「コロトコフ法」は、正確に測れる一方で、巻き方や肘の位置など使い方によっては測定誤差が出やすいこともあります。また、不整脈などがあるとエラーも出やすかったりします。

測定方法のポイントは

上腕を心臓と同じ高さに合わせて測定する。カフ(腕帯)は肘の内側のくぼみから1~2cm離したところで巻いてください。
腕の位置が心臓より下だと血圧が高くなり人によっては20mmHg以上も上がる人もいます。



詳しくはこちらで↓↓

体の力を抜いてリラックスした状態で、測定をして下さい。

トイレを我慢しているときや、出かける直前のあわただしい時間などには血圧は上昇してしまいます。また、測定前1時間位の間には、食事・入浴・運動は避けてください。

 
Q.手首式の自動血圧計とどう違うの??

国の高血圧治療ガイドラインでは、血圧は上腕で測るよう推奨されています。そのため、正確な値を求めるのであれば、上腕式の血圧計で測定することをおススメします。


手首式は腕の高さによって血圧値が変わるので、毎回同じ条件で測定することを守らないといけ
ません。
手首式血圧計は、測定時の機器の位置(腕の高さ)により、値が変動します。10cm高さが変わると、なんと値が8mmHg変わってしまうというデータもあります。
測定方法が安定しないと、数値も安定しないとういデメリットはあります。
測定の際は「本体が心臓と同じ高さ」になるように合わせ、測定する必要があります。

おおよその値を知りたいという方は、コンパクトで値段も安い(2000円代~)のでよいと思います。

簡単にまとめると

手首式:価格が安い。腕の高さによって血圧値が変動する

上腕式:測定値が正確。腕に巻く作業ありor血圧計が大きい


測定方法を守り、信頼できる血圧計を選択する事が大切になってきます。

Q.血圧が低いんですが、大丈夫なんですか?

血圧が極端に低いのは、女性が大半になります。
元々低い方もいますので、低いから身体に良くないということはありませんが、

血圧が低いと・・・

・ めまいが起きる

・ 朝に起きれない

・ 立ちくらみがする

・ 体が冷えやすい

など様々な不調が出やすいです。

血圧の低い原因としては、

・ 女性ホルモンの影響

女性ホルモンである「エストロゲン」が関係しています。エストロゲンには、女性らしい身体を作る・お肌のハリを良くする・血管を拡張させるなどの作用がある女性ホルモンです。その中でも血圧に関係するのは、血管を拡張させる作用です。

血管を拡張させても、血液の量が増えるわけではありません。そのため、血管の広さに対して血液の量が相対的に少なくなるため、血圧が下がりやすくなるのです。


・ 筋肉量が少ない

女性は男性に比べて筋肉量が少ないということも、血圧が低くなることと関係があります。

血圧は心臓から全身に送る血液量が関係しています。心臓から全身に送る血液量が多いと血圧は高くなり、心臓から全身に送る血液量が少ないと血圧は低くなるということです。
全身に送る血液量は、特に足の筋肉量が大きく関係してきます。


・ ダイエットをしている(少食である)

食べる量が減ることで、基礎代謝の低下と水分・塩分の不足するという2つの理由があります。
食べる量が少なくなるということは、摂取する水分・塩分が減ることで、体内の血液量が減って血圧が低くなります。

これらが組み合わされば、より一層血圧が低くなってしまいます。上の血圧が80台と極端に低い場合には、これらの原因が複数重なっている可能性が高いです。


ここまで、よく聞かれる質問を上げたのですが、また参考にして下さい。

血圧が気になる方は、まずは定期的に測ることが大事になってきます。
ご自身の正確な血圧値を把握して、健康管理に努めていきましょう!!



ちなみに、今日は『大寒』だそうです。この時期は「寒仕込み」といって、寒気を利用した食べ物(凍り豆腐、寒天、酒、味噌など)を仕込むのに最もよい時期とされています。

こういう暦をみると昔の人は、本当に偉いなと思います。



では、次回までSee you again!!